明治時代に創業した富士屋ホテルを中心に、外国人客が増えて栄えてきた箱根宮ノ下。
当時はモダンであった建物が多く並び、現在はその異国情緒あふれる街並みがノスタルジックな雰囲気を醸し出している。セピア通りとの愛称で親しまれる国道1号線沿いには富士屋ホテル、エクシブ箱根離宮、箱根吟遊という、一度は泊まってみたいホテルが点在する。
今回は、渓谷際に建ち雄大な箱根連山の絶景を存分に愉しめる温泉旅館「箱根吟遊」を紹介しよう。
純和風の温泉宿を想像していたが、エントランスに踏み入れば、そこはバリを思わせる風情が漂う。
畳敷きのラウンジ「吟遊詩人」では絶景の箱根連山がゲストを迎える。こちらでウェルカムドリンクの接待をいただきプロローグから優雅なひととき。
パブリックスペースはバリ風でも、部屋は和室と洋室を用意している。
それらの部屋は決して宿の調和を乱さない。入室すれば、和、洋でそれぞれ統一した空間が広がり、どこにいても寛いで過ごせる。
全室温泉露天風呂付きの客室はそれぞれ趣が異なり、好みの部屋をリピートするゲストも多い。
各部屋にはダイニングルームがあり、食事は部屋でいただく。
月替わりの献立は料理長の見立てた最高の食材を使用した会席料理。相模湾で揚がった地魚や「相州牛」が季節の食材とともに美しくテーブルに姿をあらわす。
最上階にある大浴場へも足を運びたい。インフィニティ露天風呂からの自然に溶け込む眺めは抜群である。
風呂上りにはドリンクサービスを受けに1階のガーデンラウンジ「明星」へ。オープンなスペースに天蓋付きの丸いソファに横たわりゆっくりと流れる時間を愉しもう。
「吟遊スパ」には源泉掛け流しの温泉があるのでこちらも利用したい。セラピストの施術に心身ともに癒されること間違いない。
1日1組限定の「貸切NIGHT GINYU」はいかがだろう。エステ営業終了後のスパパビリオンまるごと貸切のプランだ。
ドリンクは専属のバーテンダーがバーから飲み物を運ぶ。シャンパン、ケーキ、花束なども手配でき、記念日や特別な日のサプライズに最適。非日常のロマンチックな一夜となるに違いない。
住所:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下100-1
電話:0460-82-3355
箱根吟遊:http://www.hakoneginyu.co.jp/index.html
(小椚萌香)