“一休さん”の名勝庭園茶室「虎丘庵」を見学。京都の古刹「酬恩庵 一休寺」の秋季特別拝観

京都府の南部、京田辺に位置する臨済宗大徳寺派の古刹「酬恩庵 一休寺」では、「2024年秋季特別拝観」を11月から開催する。

今回の特別拝観では、「一休さん」の通称で親しまれている一休禅師が起居していた名勝庭園茶室「虎丘庵(こきゅうあん)」を公開。

10月10日(木)よりオンラインにて、先行予約の受付を開始する。

一休禅師が再興した「酬恩庵 一休寺」の歴史

「酬恩庵 一休寺」の歴史は、日本臨済宗の勃興に多大な影響を与えた南浦紹明(大應国師)が禅道場を建てたことに始まる。

一時荒廃するが、一休宗純が1455〜6年に南浦紹明の遺風を慕って堂宇を再興し、師恩に酬いる意味で「酬恩庵」と命名したという。一休禅師は後半生をここで過ごし、大徳寺住持となった際も酬恩庵から大徳寺へ通った。

禅師はこの場所で88歳で示寂、遺骨は境内に葬られている。

「酬恩庵 一休寺」では、足利義政が建てた本堂や前田利常が再興した方丈が重要文化財に指定されているほか、方丈を囲む3つの庭園や、今回特別公開する「虎丘庵」の庭園が名勝に指定されている。

名勝に指定されている「虎丘庵」の庭園

「虎丘庵」はもともと京都東山の麓にあったものを、一休禅師が74歳の時、応仁の乱のために移築した。草庵造りの静寂穏雅な建物で、屋根は檜皮葺で葺かれている。

周囲の庭園は禅院枯山水様式のもので、特に東部は七五三に配石をしており、「大徳寺真珠庵」の七五三庭園と同一手法だ。

作者は侘茶の祖、村田珠光と伝えられており、「虎丘庵」はその当時、珠光をはじめ金春禅竹などたくさんの文人が集う文化サロンだった。

秋の京都で「虎丘庵」の特別拝観とお茶を嗜む

今回の特別拝観では、通常非公開の「虎丘庵」を住職の案内で拝観した後、自由拝観となる。

その後は、庫裏(くり)にて住職とともにお茶で一服しながら歓談の時間を過ごそう。

喫茶に使われる抹茶は、奥西緑芳園「芳草の白」で、走井餅老舗によるお茶菓子「一休寺特製亀山」も味わえる。そしてお茶には、奥西緑芳園「特撰ほうじ茶」が登場する。

普段見られない貴重な茶室と庭園を見学しながら、深まる京都の秋を感じてみたい。

酬恩庵 一休寺 名勝庭園茶室「虎丘庵」特別拝観
開催日程:11月19日(火)、21日(木)〜25日(月)、27日(水)、30日(土)、12月2日(月)、3日(火)
開始時間(各日):11時、13時、14時、15時
所要時間:約50分程度
定員:各回10名
志納料:一人 3,000円(拝観料600円別途)
予約開始日:10月10日(木)10時(オンライン)、10月15日(火)10時(電話)
特設サイト:http://www.ikkyuji.org/experience/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000063967.html

(田原昌)