『浮草』『東京物語』『晩春』など、日本映画史上に残る名作の数々を生み出した小津安二郎監督。
その生誕120年という節目の年を祝い、2023年12月1日(金)に東京で特別企画「小津安二郎監督 生誕120年記念特別企画 ~朗かに歩め~」が開催された。ゆかりのある人々が思い出を語り合った貴重なステージを1月14日(日)にCS衛星劇場にてテレビ初放送する。
小津安二郎監督の生誕120年を記念した特別企画
池袋・東京芸術劇場で行われた「小津安二郎監督 生誕120年記念特別企画 ~朗かに歩め~」では、映画監督の山田洋次さん、女優の中井貴惠さん、落語家の柳亭小痴楽さん、講談師の田辺いちかさんが登壇し、元NHKアナウンサー・桜井洋子さんが司会を務めた。
当日は田辺いちかさんによる講談「小津安二郎監督物語」と、柳亭小痴楽さんの落語「粗忽長屋」が披露された。
その他、生誕120年記念プロジェクトとして製作された映像も上映。『晩春』『東京物語』など小津監督の代表作を紹介する特別映像や、サイレント作品に音をつけた音声版などが上映された。
さらに、小津監督にゆかりのある山田洋次監督、中井貴惠さん、柳亭小痴楽さんによる座談会「小津安二郎監督の思い出」が開かれた。
1954年に松竹大船撮影所に入所した山田洋次監督にとって、小津監督は名実ともに“大先輩”だった。一方、松竹の大スター・佐田啓二さんの長女である中井貴惠さんは、小津監督と家族ぐるみで親交が深かったという。
山田監督の小津作品への思いや、中井さんの父・佐田啓二さんと小津監督との知られざる交流エピソードなどの秘話が語られた。
当日の模様を収録し、CS衛星劇場にて1月14日(日)午後1:00~2:30他でテレビ初放送。さらに関連作品も放送する。
1月14日(日)午後0:05他には六代目・尾上菊五郎さん、尾上琴次郎さん、尾上しげるさんが出演する『菊五郎の鏡獅子 4Kデジタル修復版』(2K放送)をCS衛星劇場にて放送。
六代目・菊五郎さんの芸を絶賛していた小津監督がメガホンをとった同監督初のトーキーで、唯一のドキュメンタリーでもある。
1月27日(土)午後11:15からは『小津と語る<ロングバージョン>』を同じくCS衛星劇場にて放送。
田中康義さんが監督を務め、スタンリー・クワンさん、ポール・シュレイダーさん、アキ・カウリスマキさん、ヴィム・ヴェンダースさん、クレール・ドニさん、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)さん、リンゼイ・アンダーソンさんという世界の7人の映画監督に小津作品を語ってもらうという形式のドキュメンタリーだ。
この他、サイレント映画の『和製喧嘩友達』『突貫小僧<マーヴェルグラフ版>』の放送も予定する。
年月を経ても色あせることのない小津作品の魅力。昨年、会場に行けなかった人も一緒に振り返ることのできる番組となる。
番組公式サイト:https://www.eigeki.com/series/S76085
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000416.000006470.html
(SAYA)