京都をより深く知る!大谷大学博物館開館20周年記念「京都を学ぶ 拓本からみる京の梵鐘」を開催

大谷大学は、来年1月13日(土)~2月17日(土)の期間、「大谷大学博物館」にて開館20周年を記念した冬季企画展「京都を学ぶ 拓本からみる京の梵鐘」を開催。

同展では、京都の寺院に伝わる梵鐘や、京都ゆかりの梵鐘について、拓本を通して紹介する。

京都ゆかりの梵鐘を、拓本を通して紹介する企画展

「大谷大学博物館」は、真宗学・仏教学・歴史学・文学など世界的に貴重な典籍、考古遺物、民俗資料など約12,000点を所蔵する。

同館では年4回の企画展と、年1回の特別展を一般に広く公開しているため、文化財を間近で見ることができる。その展示内容から、研究者や歴史ファンだけでなく、もっとより深く京都を知りたいと考える観光客にも親しまれている。

そんな「大谷大学博物館」で今回展示内容として取り上げる梵鐘は、古くインドで集会の時に用いられた木製の犍稚と中国の銅鐘に基づいて作られたとされ、日本へは6世紀の欽明朝に高句麗から伝えられたといわれる。

同展では、元大谷大学教授で京都国立博物館長を務めた神田喜一郎さん旧蔵の“神田コレクション”の金石拓本の中から、数多い京都の寺院に関わる梵鐘のうち著名な梵鐘を取り上げる。

展示拓本の一部を紹介すると、朝鮮鐘の面影をもつ現存最古の戊戌年(698)銘の妙心寺の梵鐘(国宝)、銘文により「三絶の鐘」と称される神護寺の梵鐘(国宝)、華麗な文様で名高い平等院の梵鐘(国宝)などがある。

「妙心寺鐘銘」拓本

「妙心寺鐘銘」拓本

「神護寺鐘銘」拓本

「神護寺鐘銘」拓本

さらに、豊臣家の滅亡を導いた「国家安康」の銘文で有名な方広寺の梵鐘(重要文化財)など、白鳳時代から江戸時代までの著名な梵鐘の銘文や文様を鑑賞できる。

「方広寺鐘銘並撞座」拓本

「方広寺鐘銘並撞座」拓本

中でも、平等院の梵鐘は優美さで知られる。無銘ながら1053年に建立された鳳凰堂と同時期と考えられ、文様は宝相華唐草の地文に、雲上を飛翔する天女や唐獅子が描かれている。拓本を通して、その優美で躍動感あふれる姿をじっくりと味わいたい。

「平等院鐘銘」拓本

「平等院鐘銘」拓本

展覧会出陳作品リストの一部は、以下の通りだ。

京都を旅する楽しみに寺院めぐりがある。その際に境内にある梵鐘を見かけた人は多いことだろう。そんな梵鐘は、それぞれに歴史を秘めているが、中に有名な事件や人物に関わるものもある。「京都を学ぶ 拓本からみる京の梵鐘」を鑑賞してから寺院へ赴けば、京都の旅がさらに思いで深いものになるだろう。

京都を学ぶ 拓本からみる京の梵鐘
会期:来年1月13日(土)~2月17日(土)
会場:大谷大学博物館
所在地:京都府京都市北区小山上総町 大谷大学 響流館1F
時間:10時~17時
休館日:日曜日・月曜日
観覧料:無料
詳細ページ:https://www.otani.ac.jp/events/2023/sfpjr700000104n8.html
※入館は閉館の30分前まで
※1月15日(月)は開館

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000101612.html

(高野晃彰)