名門F1チーム、マクラーレンのグループ企業であるスポーツカーメーカー「マクラーレン・オートモーティブ」は、同社のビスポーク部門であるマクラーレン・スペシャルオペレーションズ(MSO)による限定生産モデル「McLaren 650Sビスポーク仕様」の生産計画を発表した。
MSOによるスペシャルモデル「MSO 650S Coupe 」のコンセプトは、今年の初めに中国で告知を行っており、世界中のモーターメディアやファンたちが注目していた。今回は、その具体的な計画が明らかとなった。
正式発表となった「MSO 650S」は全世界でわずか50台の限定生産モデルとなり、ボディタイプは、標準モデルに準じてクーペとスパイダーが用意される。このスパイダーモデルである「MSO 650S Spider」は、今夏のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのスーパーパドックにおいて世界デビューを果たすとともに、さらに同フェスティバルの名物であるヒルクライムで走行シーンを披露している。
スペシャルモデルを送り出すMSOは、マクラーレン・オートモーティブのビスポーク部門として、2011年の創設以来、マクラーレンオーナー向けの様々な専用カスタムサービスを提供してきた。MSOは元々、マクラーレンのカスタマーケア・プログラムから発展した歴史をもつ。当時は、名車マクラーレンF1ロードカーのサービスとメンテナンスを担いつつ、更にマクラーレン全モデルのカスタマイズにも携わってきたという。
正式発表された「MSO 650S」は、当初コンセプトのデザイン上の特徴を数多く採用しつつ、MSOチームとマクラーレン・オートモーティブのデザイン・ディレクターであるフランク・ステファンソンのコラボレーションにより、さらにビジュアル面を強化。エクステリアには、サテンフィニッシュのカーボンファイバー製のオリジナルパーツやリアバンパーの中央部にカーボンパーツを採用するなどよりアグレッシブなものとなっている。
足元を飾る軽量アロイホイールは標準モデルのものよりも軽量で、これにより車重は4㎏の軽量化に成功。また固定のモデルとも、チタニウム製軽量ホイールボルトが使用される徹底ぶりだ。
インテリアは、カーボンブラックレザーとアルカンターラがあしらわれた上品でありながら、スポーティな雰囲気なもの。ボディカラーも徹底的にこだわったオレンジ、シルバー、レッドの3色を用意。どれもMSOが特別に配合したメタリックカラーとなっており、まさにスペシャルモデルであることをボディ全体が強調してくれるようである。
価格は既に決定しており、英国での販売価格は、Coupeが252,500ポンド、Spiderが272,500ポンドとなっている。オーダーした顧客には、デリバリーの際にフ ランク・ステファンソンのサイン入りスケッチとMSOブランドのロゴがデザインされたラグジュアリーな本革製旅行鞄がプレゼントされるそうだ。