11月1日(火)、北海道の「UNWIND HOTEL & BAR 小樽(アンワインドホテルアンドバー小樽)」に、コンテンポラリーアートギャラリー「UNWIND GALLERY(アンワインド ギャラリー)」が開設された。
同ギャラリーでは、1回目の展示として、11月1日(火)~翌年1月31日(火)の期間、札幌市在住のアーティスト・小林龍一氏の作品展を開催中。
展示に合わせた限定カクテルの提供もあり、特別な体験ができそうだ。
北海道ゆかりのアーティストを中心に現代アートを展示
「UNWIND HOTEL & BAR 小樽」は、小樽市から歴史的建造物の指定を受けるブティックホテル。1931年に外国人専用ホテルとして建築された「越中屋ホテル」を、現代的な感性でリノベーションしている。
今回、ホテル1階のフロントロビーとバー周りの白い壁に、アート展示のスペース「UNWIND GALLERY」を開設。展示作品はクラシックコンテンポラリーをコンセプトとしたホテルの内装に合わせ、現代アートを主体に、北海道ゆかりのアーティストの作品を中心に展示を行う。
また、ホテルのバー「Bar Ignis(バーイグニス)」の一部もギャラリーになり、お酒とともにアートに触れることも可能だ。
同ギャラリーの展示は、北海道を拠点として活動する現代アート作家の作品を3カ月おきに入れ替えて実施。作品は展示販売というかたちで、ホテルフロントにて購入できる。
「森の造形」のテーマに動植物をあらゆる技法で豊かに表現
同ギャラリー第1回目の展示では、札幌市在住の小林龍一氏のアートを展示する。動植物をあらゆる技法で豊かに表現する作風のアーティストだ。
今回の展示のテーマは「森の造形」。静かで、時に荒々しい自然の美しさや強さ、様々な生命が纏う多種多様な造形を小林氏自身のフィルターを通し、野生に生きる熊・鹿・草木などをモチーフとしてグラフィカルに表現する。
小林氏は「Sen to Men」と表現する“線と面による構成”を技法に用いる。一本の「線」が紙の上を自由に動き回り、交差することで生まれる空間が「面」となる。小林氏はそこから生まれる新たな形を、生きとし生けるものが時空の中をさまよい、紆余曲折を経てそれぞれの「絵=痕跡」を描くことと同一のものと捉え、作品へ息を吹き込む。クラシカルな歴史的建造物の白い壁を彩る「森の造形」は、見る者に新鮮な感動を与えるだろう。
「Bar Ignis」にて作品から着想を得たカクテルを提供
また、小林氏の展示とホテル空間を、五感を始めとする多くの感覚を使い堪能してもらいたいという想いから、「Bar Ignis」にて、小林氏の作品から着想を得たカクテルを期間限定で提供する。
小林氏の作品の根源「北海道の自然」をキーワードに、ラベンダー・アブサン・蜂蜜を使ったフローラルでアロマティックなカクテルは、氏の作風である「Sen To Men」の技法を模倣したデコレーションが見た目にも楽しい一杯。人気のバー空間で、カクテルを味わいながらアート鑑賞という至福な体験を楽しみたい。
築90年を経た歴史的建造物という幻想的な空間で、クラシカルとは対極的な現代アートを鑑賞。「UNWIND GALLERY」を訪ねて、ここでしか味わえないアート体験を楽しんでみては。
小林龍一「森の造形」
会場:UNWIND HOTEL & BAR 小樽 1階 UNWIND GALLERY
所在地:北海道小樽市色内1-8-25
会期:開催中~2023年1月31日(火)
入場料:無料
Bar Ignis営業時間:19:30~23:30(L.O 23:00)
公式サイト:https://www.hotel-unwind.com/otaru/
(高野晃彰)