岡山市の「夢二郷土美術館」では、瀬戸内市邑久町にある別館の「夢二生家記念館・少年山荘」にて、10月4日(火)から12月11日(日)の期間、「夢二生家 ふるさとの秋」と題した企画展を開催する。
芸術の秋、竹久夢二生誕ゆかりの記念館で、夢二芸術の原点を体感してみては。
夢二誕生の地に建つ「夢二生家記念館・少年山荘」
美人画で一世を風靡し、大正浪漫を代表する画家の一人・竹久夢二。その夢二が生まれ、16歳までを過ごしたのが「夢二生家記念館」だ。
同館では、夢二の子供時代の部屋を公開、また蔵を改装した展示室では夢二のふるさとをテーマに、その肉筆作品が鑑賞できる。
また、夢二自ら設計したアトリエ兼住居を復元した「少年山荘」では、人生・デザイン・音楽をテーマに夢二が表紙をデザインしたセノオ楽譜の楽曲を聴きながら、「婦人グラフ」などのデザイナーとしての夢二の作品や、夢二の人生を写真や遺品を通して見ることができる。
《秋の扇》の特別展示を行う「夢二生家 ふるさとの秋」
「夢二生家 ふるさとの秋」では、中国の故事をもとに切ない恋情を表現した《秋の扇》の特別展示を行う。
本展での作品展示は、日本画15点、水彩・素描5点、雑誌1点、著作本・装幀本7点、楽譜11点、遺品8点の計47点を予定。夢二ファンなら見逃せない展示内容となるだろう。
「夢二生家 ふるさとの秋」との関連イベント
「夢二生家 ふるさとの秋」の開催にあわせ、関連イベントが行われる。10月下旬から11月中旬に行う「重陽の催し」は、五節句を大切にしていた夢二にちなむイベント。
「生家記念館」では菊に長寿を願う重陽の節句を祝い、夢二が秋を描いた作品を特別展示。庭では地元の人々が丹精込めて育てた菊花を楽しめる。
また、「夢二生家記念館」と「少年山荘」を繋ぐ「夢二ふるさと公園」には「夢二恋ポスト」を設置する。ポストには「夢二生家記念館」内のミュージアムショップ「椿茶房」で販売する切手付き絵ハガキ(195円・税込)を投函できる。大切な人へ手紙を送る人が多いとか。
女性たちとの出会いと別れに彩られた竹久夢二の生涯。その原点ともいえる「夢二生家記念館・少年山荘」で開催する秋の企画展こそ、大切なパートナーとともに訪れてみたい。
夢二生家 ふるさとの秋
会場:夢二生家記念館・少年山荘
所在地:岡山県瀬戸内市邑久町本庄2000-1
会期:10月4日(火)から12月11日(日)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
入館料:大人600円
夢二郷土美術館公式サイト:https://yumeji-art-museum.com/
(高野晃彰)