映画館でオペラを!ヴェルディの三大傑作オペラのひとつ『リゴレット』5月20日から限定公開

世界最高の名門歌劇場「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」で上演されたバレエ・オペラの公演と特別映像を映画館で体験できる。

スクリーンでのオペラ体験で人気の「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2021/22」より、ロイヤル・オペラ『リゴレット』を、5月20日(金)から5月26日(木)まで、1週間限定で全国公開する。

『リゴレット』が新演出、超人気歌手陣で新たに生まれ変わる

ヴェルディの三大傑作のひとつ『リゴレット』

『リゴレット』は、19世紀のイタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディの中期三大傑作のひとつ。

若くて女好きのマントヴァ公爵は、権力と金で宮廷を支配している。そんな公爵に仕える道化師リゴレットが、一人娘のジルダをもてあそばれたことから殺し屋に公爵の殺害を依頼するというストーリー。

Rigoletto – Production Photos

本作は、2021年9月24日、英国ロイヤル・オペラ・ハウスの2021/22シーズンのオープニングを飾った公演。オペラ芸術監督オリバー・ミアーズが2017年3月に監督就任以来、初演出となるニュー・プロダクションだ。

Rigoletto – Production Photos

演出と国際色豊かな歌手陣を音楽・舞踊ナビゲーターが解説

本作の演出について音楽・舞踊ナビゲーターの石川了氏は、「富と特権を享受する好色なマントヴァ公爵が、美術品の目利きでもあるという設定がユニーク。」といい、「格差、ジェンダー、社会の分断といった問題も反映され、古典(クラシック)は決して古臭いものではなく、現代にも通じるテーマであることを感じる舞台だ。」とコメント。

さらに、現在望みうる最高のドリーム・キャストとも言われる出演者について同氏は「国際都市ロンドンの歌劇場らしく、出演者がインターナショナル。ROHシネマシーズンは、今欧米で活躍する国際色ゆたかな歌手たちのパフォーマンスを観ることができるのも魅力だ。」と解説する。

Rigoletto – Production Photos

また同氏は指揮者、ROH音楽監督アントニオ・パッパーノに関して、「劇場とシンフォニーオーケストラの両方を熟知するパッパーノだけに、この『リゴレット』でも、歌手の歌いやすいテンポや音量のバランス、ドラマを牽引するオーケストラの緩急自在なコントロールなど、劇場指揮者としての手腕をスクリーンで堪能したい。特に、パッパーノのリハーサルシーンは必見。」と言及している。

Rigoletto – Production Photos

ロイヤル・オペラを映画館で鑑賞できる特別な機会に、大切な人と出かけてみては。

ロイヤル・オペラ『リゴレット』
公開期間:5月20日(金)~5月26日(木)
上映館:TOHOシネマズ 日本橋 ほか全国で公開
公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/
石川了氏『リゴレット』解説全文:http://tohotowa.co.jp/roh/news/2022/05/17/kaisetsu_rigoletto2021/

作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ
台本:フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ(原作:ヴィクトル・ユゴー「王は愉しむ」)
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出:オリバー・ミアーズ
美術:サイモン・リマ・ホールズワース
衣裳:イローナ・カラス
ロイヤル・オペラ合唱団(合唱指揮:ウィリアム・スポールディング)
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団

出演者
マントヴァ公爵:リパリット・アヴェティシャン
リゴレット:カルロス・アルバレス
ジルダ:リセット・オロペサ
スパラフチーレ:ブリンドリー・シェラット
マッダレーナ:ラモーナ・ザハリア
ジョヴァンナ:クセニア・ニコライエワ
モンテローネ:エリック・グリーン ほか

(田原昌)

(c) Ellie Kurttz.