アート集団・チームラボの個展が、エストニア・タリンのクム美術館で2022年末頃に開催される。
「teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea」と題した本展では、全てが繋がっている一つの連続した海の中で、誕生と死を繰り返しながら、増殖していく花々の作品群を展示。
身体ごと没入する空間で、自分と世界との境界のない関係性を模索する。
エストニア最大級の美術館でチームラボの個展開催
エストニア最大級の美術館として、2006年にカドリオルグ公園に開館した「クム美術館」。18世紀以降のエストニア美術の膨大なコレクションを所蔵しており、2008年に欧州最優秀美術館賞を受賞した、エストニアを代表する施設だ。
そんなクム美術館で、2022年末頃よりチームラボが個展を開催。
チームラボは、アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。
クム美術館でも、各スペシャリストたちが力を込めて作り上げた名作を目にできるに違いない。
革新的な技術が詰まったチームラボのアート
ここからは、個展で目にできるアートについて紹介しよう。
全ての海・波の繋がりを表現した「Black Waves: Immersive Mass」
コンピューター上の空間で、三次元上の水の動きをシミュレーションし波を構築した作品。波は、無数の水の粒子の連続体で表現。水の粒子の挙動で線を描き、三次元上の波の表層に線を描いた。
花の儚さを描く「増殖する無量の生命/Proliferating Immense Life」
作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではないため、過去の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続けるという。二度と同じ映像は見ることができない、その貴重さを楽しみたい。
神秘的かつ力強い「憑依する炎/Universe of Fire Particles」
燃焼する気体の流れによって、空間上に線を描き、その線の立体的な集合で炎をつくり、平面化した炎。
「teamLab: FIRE」アプリを持って作品に近づくと、スマートフォンに炎がともり、作品を持ち帰ることができる。さらに持ち帰った炎を他の人のスマートフォンに近づけると、同じように炎がともる。炎を誰かにつなげ、その炎がまた他の誰かにつながっていくことで、炎が世界中に広げていく。
チームラボが模索を続ける「Distributed Art」の一環となる作品だ。
展覧会の詳細サイトからは、これらの作品のプロモーション映像も目にできる。近未来的な、新たなアートの形を楽しみたい。
展覧会詳細:https://www.teamlab.art/jp/e/kumuartmuseum/
(IKKI)