イタリアから、2022年春夏コレクションが発表された。
イタリア・ローマ(Rome)を代表するラグジュアリーブランド「フェンディ(FENDI)」は、9月22日(水)、アーティスティック ディレクター キム・ジョーンズ(Kim Jones/RTW)、シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi/アクセサリー)、デルフィナ・デレトレズ・フェンディ(Delfina Delettrez Fendi/ジュエリー)の3名による、2022年春夏ウィメンズ レディ・トゥ・ウェア コレクションを発表した。
■2022年春夏コレクションのテーマ
キム・ジョーンズにとって2年目を迎えるレディ・トゥ・ウェアコレクションのために、彼はメゾンの歴史的特徴である陽気で堂々としたアティチュードを追及しつつ、ブランドの未来に対するビジョンを明確に打ち出した。ディスコ全盛期の幻惑的な魅力を現代的観点でとらえ、フェンディという名前を際立たせる、多様でパワフルな女性らしさにスポットライトを当てている。
アーカイブから発掘した空想的なファッションイラストレーター、アントニオ・ロペス(Antonio Lopez)の手描きロゴを出発点に、本コレクションは彼の解放された感性と、1970年代に世界中の著名人を魅了したニューヨークの伝説的ナイトクラブ「スタジオ54(Studio 54)」を取り巻く雰囲気を彷彿とさせる。
■ロペスの作品が蘇るコレクション
「エステート・アンド・アーカイブ・オブ・アントニオ・ロペス・アンド・ファン・ラモス(The Estate and Archive of Antonio Lopez and Juan Ramos)」とのコラボレーションにより、ロペスの作品が生き生きと蘇った。躍動感を巧みに描き出す彼の筆使いは、エレガントな抽象的図柄としてカフタンやシルクのシャツに写し出され、比喩的なドローイングはインターシャを施したレザーや、複雑に作り出されたレースへと姿を変えた。
アイコンバッグは、ロペスの作品とメゾンの名高いサヴォアフェールにとってのキャンバスだ。タペストリーに虹を描きだした「バゲット(Baguette)」や、アートワークのような「ピーカブー(Peekaboo)」。「フェンディ ファースト(FENDI First)」は光沢のあるレザーのバッグや、樹脂に包まれた”F”モチーフのヒールが大胆な姿勢を体現。ロペスのイラストをアレンジしたユリの花のヘアアクセサリーは、デカダンス的なトロピカルの雰囲気を漂わせる。
「私が手掛けるフェンディは、世代を問いません。あらゆるタイプの女性、自分自身を肯定し満足したいと願うすべての女性のものです。“ロペス ウーマン”、そして “フェンディ ウーマン” は自信を持ち、自分の力で人生を切り拓く女性なのです」
と、キム・ジョーンズは述べている。
大切な人を際立たせるコレクションを、チェックしておきたい。
(田原昌)