世界に大変革をもたらすかもしれない10のテクノロジー

将来的に世界を大きな変容をもたらすかもしれない10のテクノロジーをリストアップした2014年版「Disruptive Innovation」を、Citi Researchが発表した。

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アメリカのBusiness Insiderで紹介されていた10項目は以下のようなものだ。

1.4Dプリント

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最近では立体プリントのできる3Dプリントが話題を呼んでいるが、Citiによると、4Dプリント技術が完成すれば、医療の現場に導入できたり、シビアな状況においても物体を創り出すことが可能になるそうだ。

2.インターネットバンキング
世間でも認知度が高まってきたインターネットバンキング。Citiは、まだまだ初期段階ではあるが、いずれは世界中でうまく機能するようになるだろうと述べている。より多くの金融システムが機械化するほどコスト削減も図れるようなので、今後に期待したい。

3.デジタル通貨
少し前に「ビットコイン」のニュースが流れていたのを覚えているだ ろうか。「ビットコイン」に将来を見出し大きな投資をしていた人からすれば爆発的な打撃であっただろうが、それでもiTunesカードなどを考えてみる と、デジタル通貨の利便性や需要、大きなポテンシャルを秘めていると考えられる。

4.デジタルマーケティング

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デジタルマーケティングに最も重要なのは、入手が難しくも最大のマーケティング材料に成り得る「個人情報」だ。
あるデジタルマーケティングで顧客を満足させられれば、その顧客はより多くの個人情報の提供をしてくれるようになる。ゲームアプリへの課金などがその例ではないだろうか。上記を踏まえて、デジタルマーケティングの成長はこれから更に著しくなるとCitiは予想している。

5.電気自動車
Citiアナリストのイタイ・ミカエリ(Itay Michaeli)によると、消費者は今よりも安価に電気自動車を購入できるようになり、バッテリー技術の発展により残存価格に対する不安も少なくなるそうだ。いずれはガソリンスタンドのように、管理者がバッテリーを所有、利用者が利用料金(電気代)をペイという形の充電スタンドが増え、このような場所でバッテリーの交換にも対応する予定らしい。実際に、テスラがGen 3モデルを3万5000ドル(約357万円)という低価格での販売を計画している。

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6.エネルギー貯蔵
太陽光システムでは、世帯が外出しているときや使用量が少ない時に、電気を生成することができる。電気の使用量を制限することはその消費価格の劇的なカットも見込める。スマートメーターやデマンドレスポンスと結びつくことで、おそらく電気の需要・供給を調整できるようにもなり、その確実性が進歩すると同様に電気の無駄遣いも大きく減らすことが可能になるそうだ。

7.免疫療法

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化学療法がガン細胞に対して短期的な効果しかないのに対し、免疫療法は10年もしくはそれ以上のスパンでの効果が見込める。またそれはある種の、遺伝的で慢性な病気の治療薬を生み出す可能性もあるそうだ。

8.保険の証券化
現在、保険会社がそれぞれどれくらいのリスクを抱えているのかという懸念がある。保険の証券化は、そのリスクを1つないしは2つの企業に丸投げする代わりに、証券配布という形で資本市場にリスクを分散するということが可能になるようだ。

9.精密農業
日本と同様アメリカも農場主の平均年齢が57歳と、農家の高齢化の事態に見舞われている。Citiは、世界規模での食糧難を懸念して、農家への精密農業の導入とそれによる生産性向上の重要性を指摘してしている。

10.産業ロボット

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産業ロボットの導入により中国では労働者の過酷な状況が改善した。賃金の上昇や労働人口の上げ止まり、高確率の転職が見られ、工場での手組や検品、梱包作業などの低賃金労働を好まない一般的な傾向にある。

ちなみに2013年版「Disruptive Innovation」では、3Dプリント技術や電子タバコ、電子決済や動画配信サービスなどが紹介されていた。