コロナ禍にある不動産投資について、投資家はどのように考えているのだろうか。
国内最大の不動産投資サイト「楽待」を運営するファーストロジックが、新型コロナウイルスが不動産賃貸業に及ぼす影響について不動産投資家に意識調査を実施した。
「現在のコロナ禍における、あなたの不動産投資に関する考えを教えてください」という質問に対し、5割以上の投資家が「買い進めたい」と回答した。調査期間は2021年1月7日~11日で、有効回答数は754名。
■コロナ禍でも不動産投資を進める傾向
今後の不動産投資戦略をどうするかという質問に対し、最も多かった回答は「買い進めたい」で412人(55%)。過半数を占める結果となった。
理由としては「不景気に拍車がかかると不動産が投げ売りされる傾向にあるため、購入の準備をしておきたい(埼玉県/40代)」「物件価格が下落している話も聞いているので、積極的に買い進めたい(千葉県/50代)」などが挙がった。
次いで多かった回答は「様子を見てから判断したい」で293人(39%)。不動産価格が下がったとしてもコロナの影響が計り知れないため、慎重に判断したいという意見が多く挙がった。
■コロナの影響については半々の結果に
不動産賃貸業に対するコロナの影響については、「非常に影響がある」「やや影響がある」と回答したのは313人(41%)。対して「あまり影響はない」「全く影響はない」と回答したのは308人(41%)と、回答が分かれる結果となった。
1年前に実施したアンケート(n=498)では「影響がある」が34%、「影響はない」は44%で、前回集計時と回答者数は異なるものの、影響を受けたという回答の割合は増加した。
「影響がある」と回答した理由には「テナント物件で退去が相次ぎ、稼働率が25%まで下がった(茨城県/50代)」「シェアハウスの入居者がなかなか決まらない(東京都/40代)」など、主に「空室の期間がのびた」という意見が多く挙がった。
不動産賃貸業においては新型コロナの影響を受けている不動産投資家が一定数増えているものの、「これからも物件を買い進めたい」というアクティブな不動産投資家も一定数いることがわかる。
不動産という形のある資産は、先行きの見えない時代でも大幅な下落は今のところ見られない。
(TF)