新型コロナウイルスによる店舗への影響は大きい。そんな中、コロナ禍の休業をきっかけにして生まれ変わったカフェがある。
今回はそんな『カフェカホン』を紹介しよう。
東京都調布市仙川でスペシャルティコーヒー専門焙煎店として営業している『カフェカホン』は、9周年となる2020年12月9日にリニューアルオープンした。新型コロナを受けての休業をきっかけに”店舗のあり方”を改めて見直し、イートインスペースを廃止。代わりに、気軽にコーヒーを楽しんでもらうためのテイクアウトカウンター、焙煎体験やコーヒー器具の試し使いが出来るコーヒー好きのためのラボを新たに導入することで、コンセプトである『最高の日常コーヒー』を幅広い層に届けるための環境を整えた。
■『最高の日常コーヒー』をコンセプトに営業するカフェカホン
コーヒー激戦区とも言われる調布市仙川の地で、2011年より営業してきた『カフェカホン』は、スペシャルティコーヒー専門の焙煎店。自宅でも気軽に美味しいコーヒーを楽しんでもらうために、日本導入第1号の焙煎機GIESEN(ギーセン)を使ってクオリティの高い商品を提供している。
オーナー自ら海外の生産地に出向き、直接買い付けることもあるという。
■新たに店舗に加わった機能『TOGO』と『LABO』
改装前の店舗では焙煎豆の販売カウンターとイートイン席のみの営業だったが、今回のリニューアルでは、店頭で気軽にスペシャルティコーヒーを楽しめるテイクアウトカウンター『TOGO』と、店舗の奥にはコーヒーに興味を持った人が実際に焙煎やハンドドリップを体験出来る場所『LABO』を新たに設けた。
店名の『カフェカホン』とはスペイン語でコーヒー箱。その由来にかけて『TOGO』『SHOP』『LABO』と、奥に行けば行くほどコーヒーの深みにハマる箱(店舗)というコンセプトで空間全体をデザインしている。
『SHOP』ではこれまで通り、カフェカホンブレンド 200g(¥1,480)をはじめ、常時8種類前後のスペシャルティコーヒーが並ぶ。
■コロナ禍をきっかけに考え直した店舗のあり方
今回の店舗リニューアルの構想が一気に動き出したのは、2020年8月の初旬。コロナ禍で店舗も様々な変化が求められる中で、イートインスペースも休業した。「その休業が、これからのお店の方向性を見直すためのきっかけとなった」とオーナーの平村氏。 コロナで閉じていたイートインスペースの解決策として、以前からぼんやりと構想していた「生きたコーヒーの情報を正しく知るための体験スペース、LABO構想」を進めることができたと語る。
新しい時代に合わせたカフェが、今後も続々と誕生することだろう。その先駆けともいえそうな『カフェカホン』を、この機会にチェックしておきたい。
住所:東京都調布市若葉町2-1-3ハイム川原1A
URL:https://www.cafecajon.jp/
(田原昌)