”オール・サステナブル”がコンセプト
SDGsを体感できる創作フレンチ「Nœud.TOKYO(ヌー. トウキョウ)」が、永田町駅から徒歩1分という場所にオープンする。
withコロナという時代に開店する背景として、行き場のない食材を抱えた生産者を少しでも応援したいということと、自分の健康や免疫について考える機会になっている今、身体にも環境にも優しい料理を食して欲しいという思いからこのレストランは誕生した。
■旬の食材に合わせて毎日変わる一期一会のコース料理
世界中のベジタリアンに、サステナブルな日本の生産者と日本の食文化を伝えたいと考え、ベジタリアン対応メニューを用意。卵と乳製品を含めた菜食主義の「ラクト・オボ・ベジタリアン」や菜食に魚介類を加えた食事法の「ペスキタリアン」など、多様な種類のベジタリアンのために、事前に細かくヒヤリングし、オーダーメイドコースメニューが味わえるというから嬉しい。
■シェフは使用する食材全ての生産者に会って買い付けを行う
シェフは、フランスなどで14年シェフとして活動し、2つ星レストラン「クロ デ サンス」でスーシェフの経験をもつ秋田絢也シェフ。そして、自分の目で確かめた自然環境にも身体にも良い厳選食材を、無駄なく美味しく食べていただくことを信念とした中塚直人シェフのダブルシェフでオープン。
シェフは使用する食材全ての生産者に会い、どういう環境でその食材が栽培、生育されているのかを目と舌で確かめ、生産者の生産方針なども聞いた上で直接買い付けを行なっているという。野菜であれば無農薬や有機栽培、ジビエや魚は極力自然の形で生育しているものを選び、家禽は無投薬や平飼いなどで育てられている食材を厳選。
そうした厳選食材の旬の美味しさを最大限引き出すため、フレンチレストラン特有の定番名物料理「スペシャリテ」を用意せず、毎日変わる一期一会のコース料理1種のみとなっている。
■安土桃山時代の土をリサイクルした素材を店内の壁に使用
食をいただく場所、空間づくりにも注目したい。店舗の壁には石膏ボードなどの使い捨ての下地材を極力使用せず、土と石灰、にがりを混ぜてしめ固めて構築する「版築」という、古来から伝承される左官工法を用いた土壁を使用。土の壁はコンクリートとは違い、湿度調整に優れ「呼吸する壁」と言われている。また今回使用した土は、京都西陣にある聚楽第跡地付近の古い蔵を解体し保管していた「聚楽土」を使用している。
「食べる」という営みは、食材、種、土、生産者、地域、自然環境、健康的な暮らしなど、さまざまな生態系や循環の上に成り立つ。
食が描く持続的な円環「食の環(わ)」をキーワードに、地産地消・旬産旬消を心がけ、フードロスに配慮した「無駄のない」調理、「無理をしない」料理を心がけている「Nœud. TOKYO」をぜひ訪れてみたい。
Nœud. TOKYO(ヌー. トウキョウ)