千年の都、京の奥座敷 湯の花温泉「おもてなしの宿 渓山閣」

  1. 京都府亀岡市に佇む湯の花温泉は、静かな山あいにあり、遠い昔の戦国時代には刀傷を癒したと言われる古い温泉郷。

今回紹介するのは、季節に合わせた花の演出やバリアフリーにも対応する「おもてなしの宿 渓山閣」。

 

ホテル入り口は階段と屋根付きのスロープが設けられ、間を流れる水流が小川のせせらぎを感じさせるように自然の中にいる心地よさを増幅させられる。

ロビーに足を踏み入れるとほのかにお香の香りが漂い、ゆったりとした空間の奥におもてなしの花が活けられている。

 

宿泊棟は、和室・洋室のほか特別室のある一の館、新館で和室と内露天風呂付の部屋のある二の館、スタンダードの和室の三の館の3棟。

案内された部屋は一の館の3階。清潔さが心地よい落ち着ける和室に広縁が付いている。

 

部屋でお茶を出していただき一息ついたら、早速大浴場へと向かう。

湯の花の湯は、この地に産土する「桜石」の霊力で退治された鬼の涙があふれ出たものと伝えられ、鬼退治の桜石は、節分の豆のルーツとなり、鬼が泣いた湯の花の湯は、万病の治癒と除災除厄の湯として人々に永く愛されてきたという。

 

そんな大浴場と部屋を何度か往復してのんびり過ごすうちに夕食の時間。

夕食は食事処「はなかれん」でいただいた。

 

テーブルには春の装いの桜の花の敷紙がおもてなし。

 

食前酒の「芳熟梅酒」から始まる和会席で、四季折々の食材を使った料理がこだわりの器に盛られて運ばれる。

「プロが選ぶホテル100選」の料理部門で連続入選をしたという渓山閣。美しく、おいしい料理を堪能させていただいた。

朝食は「あさぎり」で和洋のブッフェ。デザートのケーキやフルーツも彩りよく並ぶ。

 

都会では味わえない静かな自然のなかでゆっくり過ごしたいときにはおすすめの宿だ。

 

なお、現在は新型コロナウィルス対策として、宿泊者の夕食の提供場所を部屋または個室にて、朝食は1組ごとに席を離した食事処でのテーブルでの提供とし、バイキングは休止。

また館内各所に除菌スプレーの設置や、空気清浄機の増設、頻繁に換気をする対策をとっている。

 

住所:京都府亀岡市ひえ田野町佐伯下峠20-6

おもてなしの宿 渓山閣:http://www.keizankaku.com/

 

(小椚萌香)