雪深い会津の街はとても美しく、これからの季節は鶴ヶ城の周囲に桜が咲いて華やかさを増す。
そんな会津若松で宿泊するなら、やや山の方へと入った「東山温泉」がオススメだ。
新幹線に乗り、郡山で乗り換えて磐越西線(ばんえつさいせん)で会津若松駅を目指す。
途中で猪苗代湖(いなわしろこ)、雄大な磐梯山(ばんだいさん)を眺めながら、つい会津の美味しいものを想像してわくわくする。山の幸、そして蕎麦どころでも有名な会津は、日本酒金賞受賞日本一の福島県の中でも受賞数が最も多い酒どころでもある。年間を通してグルメの街でもあるのだ。
東山温泉はその名の通り、鶴ヶ城に対して東側の山にある。市内にとても近いので便利だ。
「庄助の宿 瀧の湯」に到着すると、ゆったりとしたソファーに座ってチェックインの手続きをとりながら、最初のおもてなしで水ようかんとお抹茶が出された。この水ようかんは東山温泉名物の「松本屋」のようかんで、お土産にも非常に喜ばれる。
また、日本酒が好きな人にはたまらない、日本酒のサービスも。お猪口を渡されるので、ぜひ会津の酒を試してみよう。
今回通された部屋からは、夜に会津の芸能を行う(プロジェクターにて)舞台が見えた。宿の脇には湯川が流れ、見事な滝もある。なかなかの景色だ。
夕食は、個室や半個室になっている「開花亭」で。驚きの量の食事の中には、会津の名物がたっぷり。
少しも泥臭くない鯉の煮付けや、昔から新潟方面から運ばれてきている身欠き鰊、お祝いごとに食べられる「こづゆ」もほっとする美味しさだ。名物の蕎麦も食べられて大満足!
温泉では、ぜひ露天風呂を堪能してほしい。目の前に滝が流れ、まさにマイナスイオンを全身に浴びるかのよう。新撰組の土方歳三もつかったと言うこの温泉、ファンなら是非。
また貸し切りの露天風呂も何種類かあるので、大切な人とのんびり入りたい場合は予約しよう。
朝からしっかりと食べられる朝食は、この庄助の宿の名物。
一般的な朝食のおかずだけでなく、山菜を使った地元料理や、出来立ての餅に、ずんだやくるみなどをのせてくれるのも嬉しい。柔らかくてたまらない。
とことん堪能できる、宿のおもてなし。今の状況が落ち着いたら、是非訪ねて欲しい一推しの宿だ。
URL:https://shousuke.com/index.html
(田原昌)