機械じかけで動くオブジェのモーリス・サンドコレクションが日本初上陸!
「Mechanical Wonders|機械じかけの生命」では、修復の仕事とはなにか、をテーマにモーリス・サンドコレクションの貴重な作品を展示。
■製作当時のままの素材や技法を使用してよみがえらせた奇跡
1800年代に製作された、ふたつの時間を表示する時計、針が伸縮する楕円形の時計、扇形の窓に時間を表示する時計、かいこ、白ねずみ、かえるなどの愛らしくも精巧なオートマタ。その裏側がどうなっているのか、どのようなプロセスで修復されていくのかを明かしながら、あくまでも作者の意図を尊重し、製作された当時のままの素材や技法を使用してよみがえらせる奇跡を鑑賞できる。
ぜんまいを心臓として動く時計やオートマタ(機械式人形)は、時間が経てば風化し錆びつき、やがて動かなってしまう。19世紀末にこれら機械式のアートピースを蒐集したスイス人モーリス=イブ・サンドが残したコレクションの一度止まった命は、修復師ミシェル・パルミジャーニによって修復され大切に保全されてきた。修復されることで、200年前の作品にも永遠の命が与えられたのだ。
■モーリス=イブ・サンド
1892年スイスのバーゼルで、のちのノヴァルティス製薬となるサンド製薬会社の創業者エドゥアール=コンスタン・サンドの、三男として生まれた。ファベルジェ作品をはじめ、機械じかけで動くオブジェに情熱を傾け、その生涯を閉じるまでに約130個のアートピースを集めた。スイスのシャトー・デ・モン・ミュージアムに、コレクションの半分が遺贈され、現在も永久展示として一般公開されている。1982年、このコレクションを管理するため、サンド家によってエドゥアール・エ・モーリス・サンド財団が設立された。
■ミシェル・パルミジャーニとの出会い
修復師としてキャリアをスタートし数々の傑作を修復してきたミシェル・パルミジャーニ。ミシェルと、時計メゾン『パルミジャーニ・フルリエ』が誕生するきっかけとなった、サンド・ファミリー財団との運命的な出会いから2020年で40周年を迎える。
これを記念して、ミシェルがこれまでに修復してきた『モーリス・サンドコレクション』所蔵の珠玉の作品の初来日が決まった。
■Mechanical Wonders|機械じかけの生命
会期:2020年3月26日(木)~4月1日(水) 10:00~19:00
※3月31日火曜日休館/入場無料
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3 東京都港区赤坂9-7-6(東京ミッドタウン)
会場URL:http://www.2121designsight.jp/
計時と機械と芸術を極めるための鍵となる瞬間が形となって展示される展覧会。この機会にぜひ鑑賞してみて。
パルミジャーニ・フルリエ:https://www.parmigiani.com/jp/
(MOCA.O)