2019年11月22日(金)に生まれ変わってオープンした「渋谷パルコ」。
オープン当日は冷たい雨の降る中、2000人を超える入店待ちの大行列ができたことは大きな話題となった。パルコらしいエッジの効いたファッションやカルチャー、さらにゲーム関連のショップを集めたフロアも誕生したりと、その注目度は高い。
2016年の一時閉店から建て替え工事を行っている期間、工事用仮囲いに大友克洋氏原作の「AKIRA」のコラージュで美術演出が行われたことはご存知だろうか。
新装となった渋谷パルコ4Fの「PARCO MUSEUM TOKYO」では開館企画として、建て替え工事の仮囲いを美術演出した「ART WALL」を、再度巨大コラージュとして展示している。
その展示も、いよいよ12月16日(月)で終了するが、会期ラストの4日間の夜限定で、AKIRA ART WALLが渋谷の街と共存していた姿をアプリを通じて再現されることになった。
◾︎AKIRA ART OF WALL – INVISIBLE ART IN PUBLIC –
2019年11月開業までの約3年におよぶ渋谷PARCOの建替え工事の期間、日本を代表する漫画家・映画監督である大友克洋氏が氏の代表作である『AKIRA(アキラ)』をコラージュアーティストの河村康輔氏と共同で再構築し、建替え工事用仮囲いに美術演出をおこなった。
公園通り・スペイン坂エリアのにぎわい創出と来街者増加に貢献することを目指し工事期間中も情報発信を行った結果、国内のみならず海外の著名人が訪れるなど話題のスポットとなっていった。
この企画は、2018年度グッドデザイン賞を受賞している。
◾︎AKIRA ART OF WALL – INVISIBLE ART IN PUBLIC –
「AKIRA ART OF WALL」がARで再現されることになったのは、「渋谷エンタメテック推進プロジェクト」が関わっている。
「INVISIBLE ART IN PUBLIC」は「渋谷エンタメテック推進プロジェクト」が展開する”あらゆる人が作品を自由に鑑賞・評価・支援できるARアートプラットフォーム”。テクノロジーとオープンイノベーションを組み合わせることで、渋谷の街をエンターテインメントとテクノロジーでアップデートしていくことを目指している。
このプロジェクトは、2019年9月に行われた「渋谷5Gエンタメテック会議 Vol.1」で誕生。“渋谷の街自体を美術館にできたら”という構想のもと実現したARで楽しむアート展だ。
「渋谷エンタメテックプロジェクト」と、VR/AR/MRクリエイティブプラットフォーム「STYLY( http://styly.cc )」を提供する株式会社Psychic VR Labの制作協力によって、「AKIRA ART OF WALL – INVISIBLE ART IN PUBLIC -」は実現した。
2019年11月開業までの約3年におよぶ渋谷PARCO建替え工事の期間、工事用仮囲いに美術演出をおこなった「AKIRA ART WALL」の一部を専用のスマートフォンアプリを通じて、展示されていた際の姿で鑑賞することができるようになったのだ。
■開催概要
日時:12月13日(金)~16日(月) 各日17:00~21:00
会場:渋谷PARCO 1F店頭 敷地内 (東京都渋谷区宇田川町15-1)
※屋外のため荒天の場合中止する可能性あり。
体験方法:会場に掲出されたマーカー(QRコード)をスマートフォン/タブレットにインストールした専用アプリ「STYLY」で読み込むことにより、空間上に浮かび上がるアートを楽しむことができる。
主催:株式会社パルコ
協力:渋谷エンタメテックプロジェクト(渋谷区観光協会/渋谷未来デザイン/KDDI株式会社) 株式会社Psychic VR Lab
AKIRA ART OF WALL公式サイト https://art.parco.jp/museumtokyo/detail/?id=299
※スマートフォンアプリ「STYLY」
Google Play | https://play.google.com/store/apps/details?id=com.psychicvrlab.stylymr
App Store | https://itunes.apple.com/jp/app/id1477168256?mt=8
4夜だけ渋谷の街に出現する、ARによるつかの間の幻。体験してみる価値は大いにありそうだ。
©MASH・ROOM/KODANSHA ©Kosuke Kawamura ©︎AKIRA ART OF WALL EXHIBITION
(冨田格)