今週末の日曜日はいよいよイースター。ヨーロッパではキリスト教の行事であると同時に、「春が来た」という喜びがあふれる行事とも言える。
イースターの準備を始めるタイミングはそれぞれで、南仏ではスーパーの一角にイースター用のチョコレートコーナーが出来上がっており、またショコラティエでもショーウィンドーが可愛らしく飾られていた。
チェコのプラハは最大の観光地なので早くに準備がなされ、終わってからも続くという期間の長さが特徴。広場という広場に小さな家型の屋台が建ち並び、賑やかさを増す。観光客相手で賑わうのも勿論だが、やはり彼ら自身も春が待ち遠しいのだろう。
旧市庁舎の天文時計(現在は修復工事中なので注意)が建つ一番有名な広場である「Staroměstske náměsí」には、中央にブリッジが出来、卵を初めとしたイースターのアイテムがあちこちに飾られて、寒いこの街にも春が来ることを伝えている。
休日だったこともあって、ステージでは子供たちによる華やかな踊りが披露されており、明るい春の訪れを彷彿とさせた。
プラハ城内にもイースターの飾り付けがなされていた。重厚な石造りの城に黄色やピンクの明るい色がとても華やかで、温かい気持ちにさせてくれる。
驚いたことに城内にまで屋台が設置され、年々盛り上がりを見せているようだ。
しかし1週間前までは「珍しく暖冬です」と言われていたのに、突然の雪。せっかくの春らしい飾り付けにも雪が積もってしまったが、それでも皆は楽しそう。銘々に美しい手作りの飾りを買い求めたり、寒さに凍える手をホットワインやホットチョコレートで温めたりしていた。
こうして賑やかなイースターを迎え、チェコでは城や庭園など4月1日からオープンされる観光地も多い。
寒い北国ならではの季節の変わり目を感じるなら、イースターの季節がオススメだ。
(田原昌)