圧倒的な知識量で一本の映画の背後に広がる情報の宇宙をナビゲートし、数レベル上の作品理解と知的好奇心の充足感に導いてくれる、そんな町山名解説を、LAからザ・シネマで見ることができる。
第1弾となる4月は、『サボテンの花』、 『追跡』 、『バニー・レークは行方不明』、 『泳ぐひと』、 『大反撃』、 『恐怖』の6本をお届け。
町山智浩(まちやま ともひろ)
1962年生まれ、東京出身。早稲田大学法学部卒。元編集者。95年『映画秘宝』を創刊。後に渡米し、現在、カリフォルニア州バークレー在住の、映画評論家・ジャーナリスト・コラムニスト。近著に『「最前線の映画」を読む』(集英社インターナショナル)。
では、さっそくラインナップをご紹介しよう。
【4月放送作品】
『サボテンの花【町山智浩撰】』
【監督】ジーン・サックス 【制作】1969年
【出演】ウォルター・マッソー、イングリッド・バーグマン、ゴールディ・ホーンほか
デビュー直後のゴールディ・ホーンがアカデミー助演女優賞に輝いた、男女が喧嘩するうちに惹かれあう「スクリューボールコメディ」。ウォルター・マッソーとバーグマンが共演。ゴールディ・ホーンは天真爛漫な恋のキューピッド役。
『追跡【町山智浩撰】』
【製作・監督】ブレイク・エドワーズ 【制作】1962年
【出演】グレン・フォード、 リー・レミック、ステファニー・パワーズ、 ロス・マーティンほか
同時代から後世まで、数々の有名作に多大なる影響を及ぼしてきた、忘れられた傑作サスペンス。
知られざる本作が、『ダーティハリー』、『天国と地獄』、『ツイン・ピークス』と誰もが知る作品とどこでどう繋がっているのか? 町山解説が全てを解き明かす!
『バニー・レークは行方不明【町山智浩撰】』
【製作・監督】オットー・プレミンジャー 【制作】1965年
【出演】キャロル・リンレー、ケア・デュリア、ローレンス・オリヴィエ、ノエル・カワードほか
幼い娘が異国で行方不明。そもそも初めから実在しなかったのでは?行方不明映画の最高傑作!
昔からよくあるパターンのサスペンスだが、行方不明のネタを明かす段でたいがい竜頭蛇尾に。しかし本作は想像を絶するオチが用意されている!ネタバレ絶対厳禁!
『泳ぐひと【町山智浩撰】』
【製作・監督】フランク・ペリー 【制作】1968年
【出演】バート・ランカスター、マージ・チャンピオン、キム・ハンター、ジャネット・ランドガードほか
主人公である水泳男の奇行と、周囲の不可解なリアクションの意味は?町山解説も併せて必見!
ご近所さんの豪邸のプールを泳ぎ継ぎ自宅に帰ろうという海パン男。一体この映画は何を描いているのか?町山解説なければ理解困難の、これぞ町山映画解説真骨頂!
『大反撃【町山智浩撰】』
【監督】シドニー・ポラック 【制作】1969年
【出演】バート・ランカスター、ピーター・フォーク、パトリック・オニール、ブルース・ダーンほか
米兵達が戦時中に古城で過ごす夢うつつのような日々を、シドニー・ポラック監督が幻想的に描く不思議なムードの映画。だが終盤は一転、凄まじい暴力が爆発する!
『恐怖【町山智浩撰】』
【監督】セス・ホルト 【制作】1961年
【出演】スーザン・ストラスバーグ、クリストファー・リー、アン・トッド、ロナルド・ルイスほか
父は継母に殺されたのか?娘の疑心暗鬼を巧みに描く、知られざる英国産ドンデン返しスリラー。
公開時ポスターは叫ぶ主人公の顔。配給元が「ネタバレになるため写真はこれのみ。ちゃんと頭から鑑賞せよ」と観客に異例の注文を付けた究極のドンデン返し映画。
町山映画解説真骨頂をぜひ、ご覧いただきたい。
▼ 『サボテンの花【町山智浩撰】』
4/2(月)25:45-28:15 [再]19(木)21:00、25(水)16:00 ほか
▼ 『追跡【町山智浩撰】』
4/3(火)25:00-28:00 [再]19(木)23:30、24(火)17:45 ほか
▼ 『バニー・レークは行方不明【町山智浩撰】』
4/4(水)25:30-28:15 [再]20(金)23:30、23(月)15:45 ほか
▼ 『泳ぐひと【町山智浩撰】』
4/5(木)25:45-28:00 [再]20(金)26:00、24(火)15:15 ほか
▼ 『大反撃【町山智浩撰】』
4/6(金)25:30-28:00 [再]20(金)21:00、23(月)18:15 ほか
▼ 『恐怖【町山智浩撰】』
4/7(土)朝4:00-6:00 [再]19(木)26:30、25(水)18:30 ほか