鳥取県米子市にある皆生(かいけ)温泉は海中から湧き出す塩の湯は海洋性ミネラル豊富で山陰が誇る屈指の名湯。
今回は旅館・ホテル100選28回連続受賞、5つ星の宿とホテル12回連続受賞の「皆生 つるや」を紹介しよう。
大きな屋根のエントランスが印象的な宿で館内に入ると中庭が見渡せる広々とした明るいロビーとラウンジ。その先にフロントがありチェックインを済ませると要所要所の説明とともに部屋まで案内してくれる。
建物は9階建ての東館と6階建ての南館からなり、中庭である「つくよみの庭」を囲うように立つ。
客室は露天風呂付の貴賓室、和室、ゆったりとした14畳の和室と応接スペースのある大部屋、ツインルーム、シングルルームなど用途に合わせて多彩に揃う。
宿泊した部屋は東館の和室。窓際にベンチ風ソファのある広縁と姿見のある小部屋、独立したバス・トイレと2ボールの洗面台があり使い勝手がよい。
地下に大浴場を備え、脱衣所も洗い場も広くゆったり。地下ではあるが、露天風呂もあり、自然光も射して明るい浴場だ。
湯船に注がれるのは1900年に漁師が海中に湧き出す温泉を発見したといわれる塩化物泉。保湿効果の高い美肌の湯で効能も多数。
湯上りには冷水を用意する。
夕食は部屋でいただいた。境港直送の旬魚や鳥取和牛、大山の麓で育った四季折々の地元野菜を滋味深く郷土色豊かな会席料理で提供。
鳥取和牛は豆乳仕立ての一人鍋で。
凌ぎの「ののこ飯」は山陰地方の代表的な郷土料理。「ののこ」は、綿入れの着物のようにふっくらしていることから布子がなまったもの。
朝食は最上階のバンケットホールで和朝食が用意された。地元産しじみの味噌汁や境港直送の鰈の一夜干し・豆腐ちくわ・砂丘長芋など鳥取県産の食材が彩りよく並ぶ。
よく温まる温泉、郷土色あふれる食事、さらりとして温かい接遇。ほっこりと山陰を楽しむ旅はいかがだろう。
住所:鳥取県 米子市 皆生温泉 2丁目5-1
皆生 つるや 公式サイト:http://kaiketuruya.com/
(小椚萌香)