すべてハンドメイドで絵本を制作するインドの出版社「タラブックス」。同社から刊行され、国際的な児童書アワードを受賞した『夜の木』の著者でアーティスト、バッジュ・シャームの展覧会「Bhajju Shyam KYOTO 2025 いのち の かたち」が、京都・世界遺産 東寺の食堂(じきどう)で開催されている。会期は10月28日(火)まで。
開幕から4日で3,300人が来場し、展示された原画の多くがSoldとなるなど、国内外で注目を集めている。

東寺の空間に響き合う、インドの祈りと生命
会場は、平安時代の床が残る東寺・食堂。京都を拠点とするデザインファーム「NEW DOMAIN」が空間設計を手がけ、古都の建築とインドのアートが呼応する展示空間が広がる。
展示構成には、生命や自然への祈りをモチーフとしたバッジュ・シャームの作品群が並び、波板素材を用いた造作が、荘厳な空間に現代的なリズムを添えている。


エントランスの祝花は華道家・野村天圭衣が手がけ、額装には岡山の作家・kinowaが古材を用いて制作。新作を中心に40点以上が並び、アーティスト夫妻も来日中に滞在制作やサイン会などを行っている。
「いのち の かたち」を描く44点の原画作品
展示されているのは、新作を含む44点の原画作品。
「自然への畏敬の念」「生命の循環」「ゴンド族の伝統」などを主題に、細密なパターンと鮮やかな色彩で構成された神話的モチーフが特徴だ。

《Prakrti》2024

《Untitled》2022
《Prakrti》(2024)や《Untitled》(2022・2024)といった作品群には、静かなエネルギーが宿り、観る者の感覚を研ぎ澄ませるように訴えかける。
アートを日常に。展覧会公式グッズも登場
会場では、Bhajju Shyamの世界観を日常に取り入れられる公式アイテムも販売。図録(3,300円・税込)をはじめ、ポストカードやトートバッグ、クッションカバー、複製原画など、多彩なラインナップが揃う。
ファッションブランド「BRÚ NA BÓINNE」とのコラボTシャツや、アートブランケット「Prakrti」(22,000円・税込)など、数量限定アイテムも登場している。


また、ジェイアール京都伊勢丹 3階〈ザ・ステージ#3〉では、10月20日(月)まで「〈バッジュ・シャーム・キョウト〉特別展示販売」を実施。
さらに、貼り箱ブランド「BOX&NEEDLE」とのコラボレーションペーパー制作を記念した展示が、10月22日(水)~11月9日(日)までGallery SUGATAで開催される。
文化が交差する京都で、アートのいのちを感じる時間を
東寺という歴史的空間に、インドの伝統と現代の感性が共鳴する本展。無料で鑑賞できる貴重な国際文化交流の場として、アートと祈りの関係を見つめ直す時間を届けている。

京都の秋を彩るアートイベントとして、期間中にぜひ訪れてみてはいかがだろうか。
Bhajju Shyam KYOTO 2025 いのち の かたち
会期:10月10日(金)~10月28日(火)
開館時間:9:30~16:30
会場:世界遺産 東寺・食堂(京都府京都市南区九条町1番地)
入場料:無料
公式サイト:https://www.bhajjushyam-japan.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/bhajjushyam_kyoto/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000124274.html
(山之内渉)