軽井沢に文化の息吹を刻む場。重要文化財「旧三笠ホテル」がリニューアルオープン

長野県・軽井沢を代表する重要文化財「旧三笠ホテル」が、約5年半にわたる大規模修理を経て10月1日(水)にふたたび開館した。新たにカフェやミュージアムショップを備え、誰もが歴史と憩いに親しめる文化交流拠点として歩み出す。

さらにバリアフリー設備の強化や貸衣装サービスなども整い、より多くの人々が快適に歴史を感じられる場所となった。

120年の歴史を受け継ぐ、軽井沢の名建築

1906年に実業家・山本直良によって創業した旧三笠ホテルは、ガス灯シャンデリアや英国製カーペットを備えた当時屈指の洋風ホテルとして、多くの文化人や政財界人に愛された。

1970年に営業を終了したあと、1980年に国の重要文化財に指定。年間約7万人が訪れる観光名所として親しまれてきた。

今回のリニューアルでは、耐震補強を含む保存修理工事が実施され、歴史的価値を守りながら新たな機能を加えている。

歴史に寄り添う、新たな施設とサービス

館内には、明治・大正期の空気を感じながらコーヒーやスイーツを楽しめるカフェスペースや、オリジナルグッズを取りそろえたミュージアムショップが新設された。

さらに、レトロな衣装を身にまとい当時の雰囲気に浸れる貸し衣装サービスも開始。往時の華やぎを現代に体感できる仕掛けが加わった。

館内の一部は貸室としても利用でき、観光以外の多彩な用途に対応する。

花とみどりが紡ぐウェルビーイングな拠点へ

指定管理者となった日比谷花壇は、花とみどりの事業で培った発想を生かし、施設運営のノウハウを融合。旧三笠ホテルを単なる観光資源にとどめず、来訪者の心身を豊かにする文化交流拠点として位置づけている。

地域社会と歩みをともにしながら、文化的価値を未来へ継承していくことを目指している。

軽井沢を訪れた際には、歴史と自然が調和するこの空間に足を運んでみてはいかがだろうか。

重要文化財 旧三笠ホテル
開館日:10月1日(水)
所在地:長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1339-342
開館時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:水曜(祝日の場合は翌平日、7月15日~10月31日を除く)、年末年始
入館料:一般1,000円
駐車場:乗用車25台ほか
アクセス:JR北陸新幹線「軽井沢駅」から車で約6分、草軽交通バス「三笠バス停」下車徒歩1分

公式サイト:https://kyu-mikasa-hotel.jp/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000075797.html

(山之内渉)