世界的デザイン賞を多数受賞した町家ブランド「hitotose(ひととせ)」シリーズに、新たな一棟が加わる。舞台は、京都五花街のひとつである宮川町。今年11月、「Rinn KyotoMiyagawacho hitotose -Natsu-」が開業する。
“日本の夏”をテーマに据えた本施設では、葦戸や蚊帳など、古来の意匠を随所に織り込み、伝統とラグジュアリーが共鳴する空間が広がる。

葦戸に蚊帳──“夏”を纏った町家が誕生
hitotose -Natsu-が佇むのは、京阪本線「清水五条」駅から徒歩2分の立地。1号店「hitotose -Aki-」に続き、元料亭の木造三階建て建築をリノベーションし、日本文化と季節の情緒をモダンに表現する。

特筆すべきは、1階をすべてSPAエリアとして設計した贅沢な構成。広々とした湯船に加え、サウナ、水風呂、ヒーリングスペースが設けられ、葦戸や光を映す坪庭アートが幻想的な世界観を演出する。
3階建ての町家で、五感を解き放つ宿泊体験
2階のベッドルームには、波打つ天井と陰影が交差する光の演出や、左官仕上げによる重厚な壁が配され、感性を刺激する空間美が息づく。
3階には、蚊帳をモチーフとしたベッドルームとリビングスペースを用意。キッチンも備え、食や会話をゆっくりと楽しむことができる。

定員は最大6名。“静寂の中に身を置く豊かさ”を、多世代や親しい仲間と共有できる設計となっている。
hitotoseが紡ぐ、四季の美と文化の記憶
シリーズ名である「hitotose」は、一年の巡りと四季を意味する言葉。
2024年に誕生した第1弾「-Aki-」は、「陰翳礼讃」をテーマに、Red DotやBLT Design Awardsなど国際的な賞を複数受賞。hitotose -Natsu-もまた、日本文化の奥行きと現代性の融合を追求している。

アートディレクションには和紙職人・ハタノワタル氏、光のアーティスト・SAI氏が参加。総合デザインを手がけるのは東京のデザインスタジオODO。職人と表現者が紡ぐ、研ぎ澄まされた空間美が息づく。
町家に泊まるという“体験”を、さらに進化させて
運営を担うのは、京町家再生の先駆者であり、分散型ホテルオペレーションで全国をリードするレアル。
今後は第3弾となる「hitotose -Haru-(仮)」の展開も予定されており、四季と文化をめぐる町家シリーズとして注目が集まる。

宿泊そのものがひとつの“芸術体験”となるhitotose -Natsu-。この秋、京都で過ごす夜が、ひときわ深く、美しいものになるかもしれない。
Rinn KyotoMiyagawacho hitotose -Natsu-
所在地:京都府京都市東山区宮川筋6丁目374-1
アクセス:京阪本線「清水五条」駅より徒歩約2分
定員:最大6名
公式サイト:https://real-ec.co.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000161069.html
(山之内渉)
※写真はすべてイメージ
※施設名および開業時期は変更する場合あり