角川文化振興財団は、3月22日(土)に埼玉県所沢市の「本棚劇場」にて「第2回 本棚劇場シネマ ~無声映画×活弁×生演奏~」を開催する。
評論家・紀田順一郎氏が収集した100年以上前の無声映画に、弁士と楽士がライブで台詞と音楽を付け、映画の草創期を再現する貴重なイベントだ。映画文化の原点に触れられる、一日限りの特別な体験が待っている。

©角川武蔵野ミュージアム
無声映画に命を吹き込む「本棚劇場シネマ」
角川武蔵野ミュージアムの本棚劇場が、1日限りのシアターに姿を変える。今回の「本棚劇場シネマ」では、100年以上前の無声映画が上映され、当時の上映スタイルに倣い、弁士と楽士がライブで台詞と音楽を加えることで、スクリーン上の世界に命が吹き込まれる。
上映される作品は、映画草創期の貴重なフィルムばかり。紀田氏が長年にわたり収集したコレクションを基に、荒俣宏氏が無声映画の歴史や背景を解説する。映画史を彩った名作が、現代に甦る瞬間を体感できるだろう。
伝説のフィルムが甦る。珠玉の上映作品たち
上映されるのは、以下の3作品。いずれも無声映画の傑作として映画史に名を刻んだ作品だ。
『極地征服』”The Conquest of the Pole” (1912年公開)
映画の魔術師ジョルジュ・メリエスが、アメリカの探検家ビアリーによる北極点の踏破に触発され、巧妙なトリックを駆使して製作した初期SF映画の名作。幻想的な映像美が魅力的だ。
『大列車強盗』”The Great Train Robbery”(1903年公開)
エドウィン・S・ポーターが手掛けた西部劇の金字塔。リアルな映像表現とストーリー展開で、映画技法の新境地を開拓した。
『吸血鬼ノスフェラトゥ』 “Nosferatu”(1922年公開)
F・W・ムルナウ監督による怪奇映画の傑作。ブラム・ストーカーの「ドラキュラ」を原作とし、ノスフェラトゥ役のマックス・シュレックの怪演が恐怖を倍増させる。
伝統文化「活弁」と生演奏が融合
無声映画を彩るのは、弁士の山内菜々子氏とピアニストの丹原要氏。山内氏は、情感豊かな語り口で登場人物に命を吹き込み、物語に深みを与える。一方、丹原氏は、ピアノの旋律で映画の場面を彩り、観客を物語の世界へと誘う。
また、角川武蔵野ミュージアムの博物部門ディレクター荒俣宏氏が、無声映画の歴史や背景について解説。映画草創期の文化を、現代の視点で紐解く知的なひとときが用意されている。
映画の原点を体感する贅沢な時間
「第2回 本棚劇場シネマ」は、無声映画の時代にタイムスリップし、弁士と楽士のライブ演出で新たな感動を体感できる貴重なイベントだ。映画の草創期に思いを馳せながら、100年以上前の作品が現代に甦る瞬間を堪能してはいかがだろうか。
第2回 本棚劇場シネマ ~無声映画×活弁×生演奏~
開催日:3月22日(土)
会場:角川武蔵野ミュージアム 4F 本棚劇場
所在地:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン内
開場時間:10:30 開場 / 11:00 開演 / 14:00 終了予定
公式サイト:https://kadcul.com/event/218
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000123526.html
(山之内渉)