現代アートギャラリー「YUGEN Gallery」で、3月15日(土)から3月31日(月)まで、注目の現代アーティスト菅雄嗣氏と増田将大氏が二人展「時のかたち」を開催する。
空間と時間をテーマに、既視感と新しさが交錯する独自の展示空間を創り出す。同展は、東京藝術大学時代から親交を深めてきた二人にとって初のコラボレーションだ。
「時のかたち」に込められた空間と時間の探求
菅雄嗣(すが・ゆうし)氏は、CGで作り出された既視感のある空間イメージをモチーフに、二分割したキャンバス上で絵の具を「塗る」と「削る」という相反する行為を両立させる独自の技法を用いている。
これにより、異なるテクスチャーが一つのイメージを構成し、現実と架空の境界を横断する表現を追求している。

菅雄嗣氏
一方、増田将大(ますだ・まさひろ)氏は、実在する風景を撮影し、その画像を同じ場所に投影して再撮影するというプロセスを複数回繰り返し、キャンバスにシルクスクリーンで刷り重ねる手法を用いている。
多数の瞬間の重なりを、絵の具の層と掠れを孕んだイメージによって描き出し、時間の堆積を表現する。

増田将大氏
対照的な表現が生み出す新たな空間
美術評論家の山本浩貴氏は、本展の寄稿テキストで両者の作品について以下のように述べている。
「菅は絵具を削ることで時間を剥奪し、増田は絵具を重ねることで時間を堆積させている。この対照的なアプローチが、空間に対する共通の関心と対比的な時間の表現を生み出している」

Liminal painting -nostalghia-#1 菅雄嗣

Moment’s#122 増田将大
現実と虚構の境界、空間、時間をテーマにした両者の作品は、表現方法こそ異なるものの、それぞれの作品が共鳴し合い、新たな展示空間を創り出す。同展では、この共鳴と対比が生み出す独自の世界観を体感できる。
表参道 YUGEN Galleryでの初コラボレーション
本展は、表参道に位置するYUGEN Galleryで開催される。YUGEN Galleryは、日本特有の美的概念「幽玄」をテーマに、現代アートを紹介するギャラリーとして、国内外の新進気鋭のアーティストを積極的に取り上げている。
今回の展示では、菅雄嗣氏と増田将大氏の作品が、空間と時間の概念を独自のアプローチで表現。二人の初コラボレーションによる空間演出は、本展の最大の見所となる。
芸術の新境地を体感する特別な機会
「時のかたち」は、空間と時間という普遍的なテーマを、対照的なアプローチで表現する二人の芸術家による初の二人展。既視感と新しさが交錯する展示空間で、現実と虚構の境界を超えた芸術の新境地を体感できる。
この春、表参道の洗練された空間で、最先端の現代アートに触れてみてはいかがだろうか。
時のかたち
開催期間:3月15日(土)~3月31日(月)
開館時間:平日 13:00~19:00、土日祝日 13:00~20:00 ※最終日のみ17:00終了、入場は閉場30分前まで
会場:YUGEN Gallery
所在地:東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
入場料:無料
公式サイト:https://yugen-gallery.com/blogs/exhibitions/yushisuga_masahiromasuda_shapeoftime
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000370.000074187.html
(山之内渉)