10月17日(木)に発表された『ミシュランガイド東京2025』にて、東京の新橋にある奈良県ブランドショップ「奈良まほろば館」併設のレストラン&バー「TOKi」が、一つ星として掲載された。
都内にある自治体のアンテナショップの併設レストランが、ミシュランに星付きとして掲載されるのは奈良県が唯一で、同店は3年連続の掲載を果たした。
食材から器、調度品まで奈良県産にこだわる同店で、大和の景色に思いを馳せながら食を堪能したい。
奈良の風土と歴史を感じられるクリエイティブな料理
「TOKi」では、奈良県産材を使用した上質な調度品や、伝統工芸である赤膚焼の器などを用いた落ち着いた雰囲気の中で、奈良の旬の食材をふんだんに使用した、奈良の風土と歴史を感じられる料理を提供する。
今回のミシュランにおいての一つ星獲得は、「レストランを通じて奈良、東京、スペインを結ぶ。蛇腹のメニューが昔の折り本を思わせ、詩的な料理名に想像が膨らむ。大和の景色と季節を投影した料理はクリエイティブで軽やか」と評価された。
奈良県に根差した生産者・食材・料理人の融合
「TOKi」を表現する時によく用いられる言葉が、地産地消だ。だが同店では、地産地消をして、単純にその土地でできたものを、その土地で食べようと言うことではないと解釈する。
それは、どこで作られたかではなく、誰がどのような思いで作ったのか、その素材が、どのような背景と時間の流れの中で生まれ育ってきたのか。そんなことに思いを寄せて、「TOKi」では自分たちの生きる環境を愛し、人と素材・料理に向き合っているという。
同店のオーナーシェフは、奈良市水門町の東大寺旧境内跡にモダンスパニッシュの名店「アコルドゥ」を構える川島宙氏だ。
同氏の料理の根本にあるのは、奈良という地に根ざしてそこで生きてゆく人々と、そこから作り出される素材である、豚・牛・鶏・鴨や豊潤な大和野菜の数々。
生産者たちは、自分たちが生み出したものが一番だと信じているが、誰もがみな常に何かを思い、改良しながら昨日よりも一つ先に進むことを目指す人々だ。
川島氏は、そんな情熱と優しさ、プロ意識と思いやりから生まれた素材だけでなく、その想いまでひっくるめてクリエイティブに皿の中に投影する。
そんな作り手のピュアさが、素材の美しさ美味しさに繋がる「TOKi」の料理に反映され、ミシュランの一つ星掲載に繋がったのではないだろうか。
奈良まほろば館「TOKi」
所在地:東京都港区新橋1-8-4 SMBC新橋ビル2階
営業時間:レストラン 12時~15時30分(L.O 13時30分)・18時~22時(L.O 19時30分)/バル 12時~15時(L.O 13時30分)・17時30分~22時30分(L.O food 21時・drink 22時)
定休日:月曜・日曜・お盆、年始
公式サイト:https://toki.nara.jp/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000142065.html
(高野晃彰)