高橋悠治さんと坂本龍一さんによる幻の対談本『長電話』が、8月30日(金)にバリューブックス・パブリッシングから復刊される。
同書の復刊は、坂本さんが生前に企画していた「坂本図書」プロジェクトの一環として行われ、発売前から重版が決まるほど反響を呼んでいる。稀代の音楽家の知られざる一面が、書籍を通じてきっと浮かび上がるはずだ。
坂本さんが本本堂から出版した初書籍『長電話』
『長電話』は、1984年に坂本龍一さんが主宰する出版社・本本堂から初めて出版された書籍。
同書は、作曲家兼ピアニストとして知られる高橋悠治さんと坂本龍一さんの対話を収録。対話の内容は音楽や芸術にとどまらず、それぞれの考え方や時代、国際事情など多岐にわたった。書籍内でも、その対話の内容を「長電話、大好き」「ウォークマン」「ロックンロール」「ヴィジュアルなコンサート」「現代音楽・コンピュータ・未来」「武道館で音楽が成立する時代」とわかりやすく題している。
2人の軽妙な会話は、実に多くの示唆に富んでいた。また、「長電話を収録する」という同書独自の手法も、当時多くのアーティストに影響を与えたという。
多くの著名人が復刊本についてコメントを発信
『長電話』の復刊に際して、編集者の若林恵さん、小説家の朝吹真理子さん、ラッパーのTaiTanさんなど、多くの著名人がバリューブックス・パブリッシングにコメントを寄せた。
例えば朝吹真理子さんは「本をひらくと、ふたりがいましゃべりはじめたようにきこえてくる。言葉は、読むひとがいるかぎり、新鮮に、何度も生まれなおす。電話での会話は、文字になることはないから、切った後、おしゃべりした体感だけ残るものなのに、通話が文字で残ってしまった。約40年前の通話記録だけれど、いまとなにが違うのだろうと思って怖くもなる。
時間は、昨日今日明日へと一本の線でつづいているようにふるまっているだけで、現在(いま)はあらゆる時間とつながって同時に流れている。その感覚を読みながら思いだしていた」と本書について述べている。
幻の名著とされる『長電話』に目を通し、時代を築いた音楽家たちの思考からインスピレーションを得てほしい。
長電話
価格:3,080円(税込)
体裁:225ページ/四六判
書籍ページ:https://www.valuebooks.jp/%E3%80%90%E4%BA%88%E7%B4%84%E3%83%BB%E7%89%B9%E5%85%B8%E4%BB%98%E3%81%8D%E3%80%91%E9%95%B7%E9%9B%BB%E8%A9%B1/bp/VS0058950724
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(IKKI)