WOWOWが制作し、放送・配信した「アクターズ・ショート・フィルム4」の4作品のうち「せん」が、「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2024 」のライブアクション部門ジャパンカテゴリー優秀賞と東京都知事賞を受賞。
さらに、各部門の優秀賞の中から1作品選出される最高賞、ジョージ・ルーカス アワードも獲得した。
俳優が監督するアクターズ・ショート・フィルム4
「アクターズ・ショート・フィルム」は、俳優が制作費、制作日数など同条件で、25分以内のショートフィルムを制作し、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」のグランプリを目指すプロジェクトだ。
2021年にWOWOWの開局30周年を記念してスタートし、「アクターズ・ショート・フィルム4」はその第4弾として実施した。
毎年世界中から5,000本超のショートフィルムが集まる、同国際短編映画祭。そのライブアクションジャパンカテゴリーは、インターナショナル・アジア インターナショナル・ジャパンの3つのカテゴリーからなる実写部門の中で日本の作品を審査する部門だ。優秀賞受賞作品は、翌年の米国アカデミー賞短編部門ノミネート候補作品となる。
グランプリであるジョージ・ルーカス アワードは、アカデミー賞公認のライブアクションカテゴリー・ノンフィクション部門・アニメーション部門の各部門優秀賞の中から1作品に授与される最高賞。両賞とも、同社の作品が受賞するのは今回が初となる。
一昨年の「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2022」では、千葉雄大監督作品「あんた」で主演を務めた伊藤沙莉さんが、ジャパン部門ベストアクターアワードを受賞。
昨年には、同部門ジャパンカテゴリーノミネート作品の中から、野村萬斎監督「虎の洞窟」がオーディエンスアワードを受賞しており、WOWOWの作品としては、3年連続での賞の獲得となった。
変わらない日常から微細な不協和音が聞こえてくる
今回受賞を果たした「せん」の内容を紹介しよう。監督は森崎ウィンさん。出演は中尾ミエさん・鈴木伸之さん・津田健次郎さん。
中尾さん演ずる、田舎暮らしをするおばあさんのいつもの一日が始まる。ちゃぶ台で鈴木さん演じる役場の若者と朝食をとり、縁側で配達員とお茶飲み話をする。
そんないつもと変わらない日常をミュージカル調に描きながら、どこからともなく微細な不協和音が聞こえてくる。そんなメッセージを感じさせる奥深い作品だ。
俳優が短編映画を監督する「アクターズ・ショート・フィルム4」。物語の内部に入り込める俳優ならではの独自の視点から描かれる作品は、観る者を虜にするだろう。
森崎ウィン監督作品 せん
WOWOWプライム再放送予定:7月2日(火)20:00~
公式サイト:https://wod.wowow.co.jp/program/192734
アクターズ・ショート・フィルム4サイト:https://www.wowow.co.jp/detail/192734
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007792.000001355.html
(高野晃彰)