どんなに優れた文化も、新しい人が参入し、世代交代していかなければいずれは衰退する。キヤノンマーケティングジャパンが、新しい才能を見つけるためのユニークな試みを行っている。
2023年から写真・映像作家発掘オーディション「GRAPHGATE(グラフゲート)」を開催し、第1回受賞者の作品展示をこの夏、キヤノンギャラリーにて行う。
電源開発について問う逸見祥希氏のグランプリ作品
第1回グランプリを獲得したのは、青森県三沢市出身の逸見祥希氏がソーラーパネルを撮影した「光さす杜の声を聴く(ひかりさすもりのこえをきく)」だ。
作品について興味深いエピソードがある。太陽光パネルの撮影活動と並行して、太陽光発電の社会的受容性の変化について研究も行う同氏。
あるとき、自宅の周りに設置された太陽光パネルの被害に苦しむ人から「あなたの写真は、私にとって非常に不快です」という言葉を受け取る。一時期は研究も撮影も続けることが怖くなるほどの衝撃だったという。
この写真展は、地域の発展について、エネルギー開発について、人間の暮らしについて、見る人に問いかける。会期は11月14日(木)~12月16日(月)で、会場は品川の「キヤノンギャラリー S」。
優秀賞受賞者4名の作品を東京・大阪で順次展示
優秀賞を受賞したのは4名。それぞれ「キヤノンギャラリー銀座」「キヤノンギャラリー大阪」の2会場で順次展示される。
奥田侑史氏の「家具の映像」は、7月30日(火)~8月3日(土)銀座会場、9月3日(火)~9月7日(土)大阪会場で展示される。
稲垣翔太氏の「WHY I CAN」は8月6日(火)~8月10日(土)銀座会場、9月10日(火)~9月14日(土)大阪会場で展示される。
宮田草介氏の「川」は9月3日(火)~9月7日(土)銀座会場、10月1日(火)~10月5日(土)大阪会場で展示される。
オカダ キサラ氏の「きっと今も光って」は9月10日(火)~9月14日(土)銀座会場、10月8日(火)~10月12日(土)大阪会場で展示される。
いずれも第1回「GRAPHGATE」に出品した作品のほか、オーディション終了後にさらに自身のテーマを深めて制作した新作などを展示する。入場は無料。
どの作品も時代を切り取る鮮烈な感性と情熱が感じられる。この夏、新しい才能に触れてみたい。
キヤノンギャラリー S
所在地:東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1F
アクセス:JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分
開館時間:10時00分~17時30分(日曜日・祝日休館)
キヤノンギャラリー銀座
所在地:東京都中央区銀座3-9-7
アクセス:都営地下鉄東銀座駅より徒歩2分、東京メトロ銀座駅より徒歩3分
開館時間:10時30分~18時30分(日曜日・月曜日・祝日休館)
キヤノンギャラリー大阪
所在地:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト1
アクセス:地下鉄肥後橋駅・渡辺橋駅直結、淀屋橋駅より徒歩5分、JR北新地駅より徒歩8分、JR大阪駅より徒歩11分
開館時間:10時00分~18時00分(日曜日・月曜日・祝日休館)
第1回GRAPHGATE企画展ホームページ:https://personal.canon.jp/event/photographyexhibition/gallery/graphgate
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001122.000013943.html
(SAYA)
※宮田草介氏は受賞時は「宮田裕介」名義、2024年に現在の作家名である「宮田草介」に改名