【まとめ】東京|100年近い歴史を宿すホテルも。いつか訪れたい、品格ある都内の老舗ホテル5選

今年は円安の影響で、海外旅行を控える人も少なくない。そこで注目したいのが国内旅行だ。沖縄や北海道などは安定した人気を誇るが、数多くの観光スポットやテーマパークを備える東京もまた、旅行先として人気のスポット。そこで今回は、東京で長く愛され続けている“老舗ホテル”を5点ピックアップして紹介したい。

「東京雲海」で知られる「ホテル椿山荘東京」

1952年に開業した「ホテル椿山荘東京」は、緑豊かな広々とした庭園の中に位置するホテル。東京メトロ有楽町線の江戸川橋駅より徒歩10分、また池袋駅から無料シャトルバスが走るなど、広々とした敷地に反してアクセス面は便利だ。

同ホテルは「いつの時代も、その時代が必要とするオアシスであり続ける」という理念のもと、季節ごとに異なる絶景を楽しめるよう敷地内を設計。広大な庭園内には、国の有形文化財に指定された三重塔や茶室、史跡が点在する。春の桜、初夏の蛍、紅葉、雪景色など、東京にいることを忘れさせる特別な景観を楽しめるのが魅力だ。

特に注目は「東京雲海」と呼ばれる霧の庭園演出。この景観は「日本空間デザイン賞 銀賞」や「Prix Villegiature Awards グランプリ」、そして「iF DESIGN AWARD」などの受賞歴を持ち、また「日本夜景遺産」にも登録されている。

266室の客室は、こうしたガーデンビューか都心のパノラマビューのどちらかを楽しめるように設計。ホテル内には9つのレストラン、自然光が差し込むスパ・トリートメント施設なども完備している。

なお、ホテル椿山荘東京は「フォーブス・トラベルガイド」で4つ星を獲得、「プリファードホテルズ&リゾーツ」の「L.V.X. Collection」にも加盟している。最高級の施設とサービスを備えているは証明済みだ。

今の初夏の季節は、庭園内で蛍鑑賞も楽しめる。蛍鑑賞に関連した限定宿泊プランなども企画しているため、興味がある人はチェックしてみては。

ホテル椿山荘東京
所在地:東京都文京区関口2-10-8
公式サイト:https://hotel-chinzanso-tokyo.jp

数々のアップデートを繰り返す「パレスホテル東京」

老舗ホテルと言ったら、千代田区丸の内にある「パレスホテル東京」も外せない。

2012年に再建されたことから今でこそモダンな趣となっているものの、実はこのホテルも長い歴史を持つ。パレスホテルの前身は、1947年に国有国営ホテルとして開業した「ホテルテート」。これは旧帝室林野局庁舎の施設を改築したホテルだったが、1961年に「パレスホテル」として建て替えられた。

そのパレスホテルも、2009年に時代に合わせたアップデートを図るため一時休館。2012年に「パレスホテル東京」と名を改め再出発する。これまで数々の賓客をもてなしてきた品格はそのままに、建物内をよりモダンかつ洗練させて生まれ変わらせた。

客室数は全284室。敷地の広さに対してやや控えめな客室数にも思えるが、だからこそ一人一人へのもてなしが手厚い。地下1階は地下鉄線大手町駅に直結しており、東京駅からも徒歩8分とほど近い。2駅12路線を利用できる立地も大きな魅力だ。特に新幹線などでの旅行を検討している人は、このホテルも選択肢に加えて損はないだろう。

パレスホテル東京
所在地:東京都千代田区丸の内1-1-1
公式サイト:https://www.palacehoteltokyo.com

東京駅隣接の「東京ステーションホテル」

「東京ステーションホテル」といえば、1915年に東京駅・丸の内駅舎内に開業した東京でも随一の老舗ホテル。歴史的な建築と最先端の設備で、これまで国内外から多くの賓客を迎えてきた。

2003年に国指定重要文化財となった駅舎の保存・復原事業に伴い、2006年から一時休館し、全施設を改装。2012年に再開し、ヨーロピアンクラシックを基調とした150の客室、10のレストラン&バー、フィットネス&スパ、宴会場などを備えた都市型ホテルとして生まれ変わった。

客室エリアのヒストリーギャラリーには、東京駅や丸の内の歴史を感じさせる写真を100点ほど展示。またホテル自体が東京駅に隣接しているため、早朝や夜中の駅舎の様子をじっくりと眺められる。電車好きには堪らないロケーションだ。もちろん、首都圏や国内各地への移動に便利な点も大きな利点と言えるだろう。

東京ステーションホテル
所在地:東京都千代田区丸の内1-9-1
公式サイト:https://www.tokyostationhotel.jp

国際イベントを支えてきた「ホテルニューオータニ(東京)」

続いて紹介するのは、東京オリンピックと同年の1964年に開業した「ホテルニューオータニ」。

「家族団らんから国際会議まで」を掲げる同ホテルはこれまで、東京サミットや内閣総理大臣主催の晩さん会など、数々の国際イベントの舞台となってきた。東京メトロ線の赤坂見附駅や永田町駅から徒歩3分という立地も、こうしたイベントが開催された理由に含まれているだろう。

また、同ホテルは結婚式会場としても人気。特に江戸初期からの歴史を持つ日本庭園は、挙式目的以外でも十分に訪れる価値がある。

客室の種類も豊富で、夏季は屋外のガーデンプールもオープンする。幅広い年齢層に喜ばれる設備が揃っているため、パートナーや友人はもちろんだが、親族で宿泊する際の候補にも挙げておきたい。

ホテルニューオータニ(東京)
所在地:東京都千代田区紀尾井町4-1
公式サイト:https://www.newotani.co.jp/tokyo/

アートで彩られた「ホテル雅叙園東京」

最後に紹介するのは、JR山手線の目黒駅から徒歩3分の位置にある、90年以上の伝統を持つ「ホテル雅叙園東京」だ。ここは2,500点以上の日本画や美術工芸品を保持する、日本でも有数の“ミュージアムホテル”。世界80カ国以上の独立系ラグジュアリーホテルが名を連ねる「Small Luxury Hotels of the World(SLH)」や「Serandipians」にも加盟しており、ホテルの格についてはお墨付きだ。

全60室の客室は茶室をイメージ。特に80平米以上のスイートルームはスチームサウナとジェットバスを完備するなど、いっそう贅沢な仕様となっている。

また、日本料理・中国料理・イタリア料理など7つのレストランや、東京都指定有形文化財「百段階段」など、魅力的な施設も勢揃い。特に百段階段については、ここを会場にして定期的にさまざまなテーマを設けてイベントを実施している。

敷地内でアート鑑賞を楽しめる珍しいホテルとなるので、ホテルステイ中の“体験”にも重きを置いている人はチェックしてほしい。

ホテル雅叙園東京
所在地:東京都目黒区下目黒1-8-1
公式サイト:https://www.hotelgajoen-tokyo.com/

いずれも、宿泊すれば必ず思い出に残る一流ホテルばかり。東京で観光を楽しむ際の拠点として選んでみては。

(IKKI)