直木賞を受賞した『ほかならぬ人へ』から14年、作家・白石一文氏がたどり着いた成熟した大人の愛を描く、至高の恋愛小説が誕生した。

10月12日（木）、白石氏の最新刊『かさなりあう人へ』が、祥伝社より発売。

白石恋愛小説の一つの到達点ともいえる作品

白石一文（しらいしかずふみ）氏は、1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』で小説家としてのデビューを果たした。

2009年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で、第22回山本周五郎賞。2010年『ほかならぬ人へ』で、第142回直木賞を受賞した。この他の著作に『道』『松雪先生は空を飛んだ』『投身』など多数がある。

そんな白石氏は、デビューから一貫して、世界の構造や人間の営みといった壮大なテーマに、小説というかたちで挑み続けてきた作家だ。直木賞を受賞した『ほかならぬ人へ』では、運命の相手との出会いを描いた。

それから14年。白石氏が再び男女の恋愛を中心に据え、人とのつながりを、個人の歴史へと昇華した作品が、祥伝社より刊行される『かさなりあう人へ』だ。

その内容を簡単に紹介すると、スーパーの人気商品を盗んだ野々宮志乃は、万引きGメンから声をかけられる。咄嗟に志乃は、店の駐輪場にいた箱根勇に、「あなた」と夫のごとく呼びかけた。勇は反射的に夫婦を装い、志乃を助けてしまう。

夫に先立たれた40代販売員の志乃と、不倫が原因で離婚した50代会社員の勇。親しげな言葉を交わすようになったふたりは、断ち切れぬ絆を感じる。

静かに、光に引き寄せられるようにして出会った二人は、関係を深めていく。傷を抱えた大人たちが辿り着いた場所とは。

白石一文氏の最新刊『かさなりあう人へ』は、同氏ならではの視点で、折り重なる出会いの神秘を描き、恋愛小説のひとつの到達点ともいえる作品だ。成熟した男女が行き着くのは、後悔なのか、希望なのか。出会いの神秘を問う、白石恋愛文学の至高の作品として、大人が魅せられる小説が登場した。

かさなりあう人へ
著者：白石一文
定価：1,980円（税込）
発売：10月12日（木）
判型：四六判
発行：祥伝社
公式特設サイト：https://www.shodensha.co.jp/kasanariau

PR TIMES：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000051460.html

（高野晃彰）