6月26日発売|訣別と回復の物語、吉本ばなな氏の新作書き下ろし小説『はーばーらいと』

詩的でどこか幻想的でありながら、リアリティをもって現代人の心の奥底を揺さぶる小説家、吉本ばなな氏。2022年には『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞したことも記憶に新しい。

受賞後第一作となる書き下ろし小説『はーばーらいと』が6月26日(月)、晶文社より刊行される。新作を待ちわびていた人には嬉しい知らせだ。

受賞後初の完全書き下ろし小説『はーばーらいと』

新作『はーばーらいと』のテーマは、信仰と自由、初恋と友情、訣別と回復。“淡々と歌うように生きるさまが誰かを救う”完全書き下ろし小説だという。

著者である吉本ばなな氏は、「恋愛小説ではあるのですが、何よりも人に優しいとはどういうことか、かなりまじめに考えて書きました」とメッセージを寄せる。

写真 ©Fumiya Sawa

写真 ©Fumiya Sawa

1964年、東京生まれの吉本氏。日本大学藝術学部文芸学科を卒業後、87年に『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞してデビューする。

88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞と、立て続けに文学賞を受賞する。

さらに著作は30か国以上で翻訳出版されており、海外での人気も高い。イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞「Under35」、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。

近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。クリエイターが自由にコンテンツを投稿できるメディアプラットフォーム「note(ノート)」では、メルマガ「どくだみちゃんとふしばな」を配信中。配信内容をまとめた文庫本も出版している。

発売日には待望の新作をその手に

独特の世界観で現代を切り取る小説家、吉本ばなな氏。瑞々しく透明感のある文体は、読みやすいのに切実さをもって迫ってくる。

「あなたは賢い人だったから、私がどんな状況にいるのか、わかってくれるはず。どうか助けて。助けてくれたらもう、一生感謝します。すでにしているけれど、いっそう。私の一生の感謝は、きっとすごく効くよ。」とは、『はーばーらいと』本文からの引用だ。

待望の新作が、まもなく読者の手に届く。一気に読破してしまいそうな予感だ。

『はーばーらいと』
発売日:6月26日(月)
著者:吉本ばなな
仕様:四六判上製/156頁
定価:1,650円(本体1,500円)
ISBN:978-4-7949-7367-2

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000123287.html

(SAYA)