人間の“存在”にフォーカスを当てる。日本を代表する写真家・田原桂一氏の個展「存在」が東京で開催

2017年にこの世を去った、日本を代表する写真家・田原桂一氏。

東京・新宿区にある「√K Contemporary(ルートKコンテンポラリー)」にて、6月17日(土)から7月15日(土)にかけて、田原氏の個展「存在」を開催する。

同展では、田原氏が1978年から1980年にかけてダンサーの田中泯氏と共に撮影したシリーズ「Photosynthesis」の作品群を見ることができる。

「Bordeaux-11」(1980年撮影)ゼラチンシルバープリント 122×177cm

「Bordeaux-11」(1980年撮影)ゼラチンシルバープリント 122×177cm

写真家・田原桂一氏の個展「存在」が開催

同シリーズでは“光と身体”の関係性に取り組み、まさに身体が光合成をしているかのようなワンシーンを切り取っている。

「Island-22」(1980年撮影)アーカイバルピグメントプリント 150×225cm

「Island-22」(1980年撮影)アーカイバルピグメントプリント 150×225cm

「New York-1」(1978年撮影)ゼラチンシルバープリント 40×50cm

「New York-1」(1978年撮影)ゼラチンシルバープリント 40×50cm

また、地下の空間では、クリスチャン・ボルタンスキー氏やヨーゼフ・ボイス氏など、世界的な巨匠を被写体にした「Portrait」シリーズを展示。彼らの人間としての“存在”を新たに発見するような作品が集う。

多岐にわたる表現で活躍した田原桂一氏

あらためて、田原桂一氏という写真家がどのような人物であったか紹介したい。

田原氏は1951年に京都府で生まれ、1971年に渡仏し写真家として活動をスタートした。

1977年に「窓」シリーズでアルル国際写真フェスティバル大賞を受賞、一躍世界的な脚光を浴び、日本、ヨーロッパにて数多くの展覧会を開く。以後、木村伊兵衛賞、ニエプス賞、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、パリ市芸術大賞などの受賞を重ねた。

1971年に渡仏し、日本とは異なるヨーロッパの“光”に魅せられ、以降2006年までフランスを拠点に活動した同氏。写真のみならず、建築や彫刻といった多岐にわたる作品を世に送り出している。

表現者と表現者が対峙したときに生じる緊張感、人間と人間の関係性、そして光。田原桂一氏がとらえた人間の“存在”を堪能してみては。

田原桂一展「存在」
会期:6月17日(土)~7月15日(土)※日・月曜は定休
会場:√K Contemporary
所在地:東京都新宿区南町6
公式ページ:https://root-k.jp/exhibitions/keiichi-tahara_sonzai/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000116195.html

(IKKI)