福岡県・南区にある「高宮庭園茶寮(たかみやていえんさりょう)」が、季節の催し「冬の花時(ふゆのはなどき)」を、2月4日(土)~2月19日(日)の期間限定で開催する。
期間中は、立春にちなんで、未だ見ぬ春の訪れを“食といけばな”で表現したディナーやアフタヌーンティー、茶のペアリングコースが愉しめる。福岡を散歩する際に立ち寄ってみては。
筑豊の炭鉱王が築いた指定文化財「高宮庭園茶寮」
同施設は、かつて筑豊の炭鉱王と呼ばれた貝島太助が築いた貝島家の邸宅跡地であり、現在は福岡市の指定文化財だ。100年の時を超えて、当時の趣はそのままに現代技術とデザインを融合させた新施設として昨年4月にオープンした。
レストラン・茶房・ミュージックホールなどを有しており、年に4回、日本の四季の訪れを愉しむ食のイベントを開催している。
食と花で“未だ見ぬ春”を表現する企画
毎年2月4日ごろに訪れる「立春」。二十四節気において、春の始まりの日とされている。未だ街には寒空が広がり、芯から冷えるような日々が続いているが、眠る花木たちは来たる春に向けて静かながら力強く備えている。
そんな“未だ見ぬ春”を食と花で表現し、「春の始まり」をテーマにしたイベントを開催。草月流師範の廣瀬記香氏による見目鮮やかな花木を使用した空間装飾で邸宅を彩り、いけばなと同施設が誇る自然の恵みを最大限に生かした料理が融合する、新感覚のコース料理を愉しもう。
廣瀬記香氏×料理長がコース料理で日本の文化や自然を表現
コース料理では廣瀬氏と、同施設の料理長である藤一輝氏の共演による、一足早く訪れた春を感じる珠玉の料理やスイーツを堪能できる。
今回料理で表現するのは、静かながらも力強く春を待つ花木の美しさと、九州の自然や日本の文化の魅力だ。
いけばなとともに目と舌で味わうディナー
ディナーは、乾杯酒付きで13,000円、ペアリング付きで15,800円となる。
壱の皿として「マグロの炙り 山山葵のクリーム エディブルドライフラワーと油谷湾四季の塩」から始まり、魚には「甘鯛の松笠焼き サフランと白ワインのソース」を。肉には「伊万里牛リブロースすき焼き仕立て 焼き葱 佐土原茄子 湯葉」、そして最後のお茶・茶菓子を含む。
コースで愉しむ茶のペアリング
同コースは、5皿の和菓子・小料理と、各皿に合わせ茶師が淹れる茶をコース仕立てで用意。
価格は3,000円。味や香りの変化を愉しみ、茶の新たな可能性を感じる体験だ。
フリーフローと装花付きの和のアフタヌーンティー
こちらのメニューは、フリーフロー、装花付きで4,500円。和のスイーツと、「南関お揚げの稲荷寿司」「焼湯葉の西京漬け」などの小料理が味わえる。
日本の四季を感じる旬の食材やどこか懐かしさを感じさせる出汁の味わいと、いけばなが表現する日本の余白の美に触れる至極の皿の数々が、ゲストを新たな食体験へと誘ってくれそうだ。
冬の花時
会期:2月4日(土)~2月19日(日)
会場:高宮庭園茶寮
所在地:福岡県福岡市南区高宮五丁目16-1
特設サイト:https://takamiyagarden.com/event/fuyu-no-hanadoki/
(田原昌)
※表示価格は全て税・サ込