リアルとヴァーチャルで展示する最新アート!京都「両足院マルチバース展2022」開催

リアルとヴァーチャルが連動したアート展覧会「両足院マルチバース展2022」が、臨済宗建仁寺派両足院にて開催される。開催期間は、12月22日(木)〜12月25日(日)まで。

さらに同展覧会は、京都府京都市東山区の両足院とオンライン上に構築された「ヴァーチャル両足院」からなる、複数会場で同時開催される。

新たな表現を生み出し続ける両足院

同展覧会は、両足院副住職の伊藤東凌氏の推進する、新しいコミュニケーションを提案する「是是プロジェクト」の一環。

同プロジェクト内で展開するさまざまなジャンルのコミュニケーションの中で、テクノロジーを活用した体験から、新しい視点を獲得する試みである「忘是」プロジェクトを中心とした展覧会が、今回の「両足院マルチバース展2022」だ。

なお、会場となる両足院は、1358年に龍山徳見を開山として創建。建仁寺の塔頭寺院のひとつ。五山文学の典籍や、長谷川等伯、伊藤若冲の美術品などを所蔵し、現代でも新たな表現を生み出し続けている。

いけばなやインスタレーションなど、本展覧会の見どころ

リアル両足院

両足院の方丈では、“いけばな”を時間芸術、空間芸術の両方の側面を持つアートとして捉え、テクノロジーとの掛け合わせにより新たな視点を提案する試みとして、新作インスタレーションを発表。

華道家元池坊 次期家元の池坊専好(いけのぼう せんこう)氏による、いけばな作品の変化をセンサーを用いて捉え、そのデータを元に展示空間の背景へフィードバックし、変化し続ける展示空間を構築する。

また、庭園を見渡すことのできる大書院では、高精細4K有機ELモニターを用いた展示を行う。

両足院をフォトグラメトリー技術で三次元化した作品「Stillness」からスピンアウトし、ミニマルな「点」の動きにフォーカスした新作インスタレーションとなっている。

ヴァーチャル両足院

渋谷パルコ3rd Anniversary、東京2020オリンピック閉会式など、ジャンルを超えたステージで絵を描く画家・中山晃子氏による、泡に焦点を当てた作品「泡沫の形」をヴァーチャル両足院の襖絵に展開。

両足院の方丈32面襖絵、庭園に向き合う大書院の襖絵、2つの棟にまたがるヴァーチャル襖絵展示となる。

サウンドは、音楽家/ピアニストの澤渡英一氏が担当。

重要文化財「三教図」のデジタル展示

両足院所蔵の重要文化財「三教図」を高精細スキャンしたデータを元に、オンライン会場、オフライン会場それぞれで異なる形で展示する。

同展覧会は、通常一般非公開の両足院にて観覧可能。12月24日(土)には、アーティスト・トークイベントも開催される。

京都に足を運べなくても、「ヴァーチャル両足院」は24時間開催しているので、気軽に参加してみよう。

両足院マルチバース展2022
期間:12月22日(木)〜12月25日(日)
会場:両足院、ヴァーチャル両足院
所在地:京都府京都市東山区小松町591
時間:両足院 11:00〜16:00(最終入場15:30)、ヴァーチャル両足院 24時間
料金:1,000円(両足院のみ有料)
公式サイト:https://ryosokuin.com/
バーチャル両足院:https://virtual-ryosokuin.com/

(田原昌)