レディー・ガガの靴をデザインしたシューズデザイナー串野真也氏が「くるみ割り人形」の舞台制作に挑む

世界的シューズデザイナーの串野真也氏が、貞松・浜田バレエ団の新制作舞台「くるみ割り人形と秘密の花園」で、全幕バレエの舞台ディレクションに初挑戦。氏の独創的なアイデアが散りばめられた舞台美術・衣裳のトータルデザインは、バレエファンのみならず、アートファンも見逃せない!

今まで観たことのない新しい「くるみ割り人形」

貞松・浜田バレエ団は、1965年3月に結成した神戸を拠点とするバレエ団。クラシック・バレエを基本に、古典作品と創作作品を活動の両輪に公演を続けている。同バレエ団が毎年12月に上演し、1989年の初演から幅広い世代に愛されている演目が「くるみ割り人形」だ。

今年は、世界で活躍中の振付家の大石裕香氏とともに、世界的シューズデザイナーの串野真也氏が新たな世界観を創作。「現実を超越するファンタジー」をコンセプトとした串野氏の芸術性の高い作品は、ファッション業界のみならず、レディー・ガガなどエンタメ業界からも高い支持を得ている。

さらに今回の「くるみ割り人形」は、同氏の手掛ける世界観に、多彩なアーティストが集結。出演者もバレエダンサーだけにとどまらず、ソプラノ歌手の並河寿美氏、ストリートダンス×男子新体操のプロ集団BLUE TOKYOのメンバーも登場。今まで観たことのない新しい「くるみ割り人形」となる。

「普遍的な演目を再構築することに心躍ります」

串野氏は、「演出・振付家の大石さんより、新しいくるみ割り人形を創作したいというお話を聞き、普遍的な演目を再構築することにワクワクしました。既存の価値観をアップデートするためには、大変な決意と意志がないと出来ません」とコメント。

串野真也氏

串野真也氏

続けて、「今までの演出ではなく、主人公の心情を描くストーリーに更新されているということも、僕にとっては重要でした。歴史ある演目に新しいエッセンスを吹き込むことが出来る機会はなかなかないことなので、プレッシャーを感じつつもぜひ挑戦させていただきたいと思い、お引き受けしました」と意気込みを語る。

「くるみ割り人形」を新解釈する成長の物語

新制作舞台「くるみ割り人形と秘密の花園」は、よく知られている「くるみ割り人形」のイメージを覆すような、新しい物語の初上演に挑戦。少女マリーは、幼いころに両親を亡くしたという設定で、心を閉ざしていた少女マリーが、ドロッセルマイヤーと共に鮮やかな世界に飛び立ち、新な一歩を踏みだしていく成長の物語だ。

マリーを取り囲む登場人物の設定も従来のものからアレンジされ、今まで観たことのないオリジナルの「くるみ割り人形」の世界が繰り広げられる。

今までの「くるみ割り人形」の世界観にはなかったモダンな舞台セットや、少し現代に寄り添った衣裳も楽しめる「くるみ割り人形と秘密の花園」。貞松・浜田バレエ団が果敢にチャレンジする新しいステージに注目しよう。

新制作「くるみ割り人形と秘密の花園」(全2幕)
上演日時:12月17日(土)、18日(日)15:00(開場 14:15)
会場:神戸文化ホール 中ホール(兵庫県神戸市)
公演情報:http://sadamatsu-hamada.fem.jp/nutcracker2022/index.php
「くるみ割り人形と秘密の花園」Webページ:http://sadamatsu-hamada.fem.jp/nutcracker2022/index.php

(MK)