<土曜・日曜限定>京都府・向日神社で地域の歴史・風土のデジタルアート作品を鑑賞

京都府が実施するアートプロジェクト「ALTERNATIVE KYOTO(オルタナティブキョウト)-もうひとつの京都-Artspace of the light」。

地域の文化資源の魅力を引き出し、国内外へ発信。観光インバウンドの拡充と地域経済の活性化につなげる取り組みだ。

今年は、新たに「竹の里・乙訓」で知られる向日市が加わり、10月29日(土)〜11月20日(日)の土曜・日曜限定で、向日神社内にてデジタルアート作品を展示する。

デジタルアートにより向日市の魅力を表現

京都府は、「海の京都(府北部)」「森の京都(府中部)」「お茶の京都(府南部)」各エリアの歴史や風土、有形文化財や名勝、景観や豊かな自然、生活文化などを題材とし、同アートプロジェクトを展開してきた。

今年度は、福知山市、宮津市に加え、向日市でもアートプロジェクトを行う。向日市は、京都市に隣接する西日本で一番小さい市ながら、豊かな自然・歴史的名所などが詰まったエリアだ。

その総鎮守とされる向日神社内で、向日市の歴史・風土などを題材としたデジタルアート作品を展示。光や映像・サウンドを用いたデジタルアートによる幻想的な世界を演出し、向日市の持つ魅力を訴求する。

参道にもう一つの空間を描き出すインスタレーション

向日神社参道で実施するのは「Altered Perspectives 2022」。ピアノを中心に室内楽・フィールドレコーディング・電子音を用いた音響作品を制作する音楽家の原摩利彦さんと、京都を拠点に自作のソフトウェアを用いた映像・音響・建築などの制作活動を行うプログラマーの白木良さんによるオーディオビジュアルインスタレーションを展開する。

土地を全方向から見つめ直し、土地に由来するデータとフィールドレコーディングに想像力を加え、プログラミングを用いた映像・音響表現で、参道にもう一つの空間を描き出す。

鏡で構成された光学装置により鎮守の森の風景が変容

向日神社本殿裏 石舞台では、対象物と観察者を光が繋ぐことで、初めて「視る」という行為は可能になることを表現する「Scatteredscapes」を実施する。制御された多数の鏡で構成された光学装置により、鎮守の森の風景は離散化し、変容していく。

照明やプロジェクターなどの光を用いた作品制作を多く行い、京都を中心に活動する実験者集団「SPEKTRA」による作品。

移り変わる映像が干渉して一期一会の風景を表現する

向日神社本殿前 舞楽殿横での「Sanctuary」。こちらはアメリカ生まれ、日本育ちのサウンドアーティストCorey Fuller(コリー・フラー)さんと、メディア・ビデオアーティストとして活動する山本信一さんのコラボレーションで発表するアンビエントインスタレーションシリーズの一つ。

移り変わる映像が干渉して生み出す、一期一会の風景のオーディオビジュアル作品だ。

いつも見ている京都とは異なる「もうひとつの京都」を、デジタルアートで表現する同イベント。幻想的な雰囲気の中、新たな京都発見の旅に出かけてみては。

ALTERNATIVE KYOTO-もうひとつの京都-Artspace of the light
期間:10月29日(土)〜11月20日(日)の土曜・日曜限定
会場:向日神社
所在地:京都府日向市日向町北山65
公式サイト:https://alternative-kyoto.jp/

(高野晃彰)

※会期・時間などは予告なく変更になる場合あり