日本の伝統技術を活かした商品を開発するアルヴォリ。同社は、「九谷焼レンズ盃」「レンズフード螺鈿」「レンズフード漆器」を、9月15日(木)より、キヤノンオンラインショップにて販売開始した。
今回は、第1弾の「東京くみひもカメラストラップ」、第2弾の「江戸切子レンズグラス」に続く、第3弾となる。
カメラと伝統工芸の融合を行うプロジェクト
「カメラ×伝統工芸 コレクション」は、カメラと伝統工芸の融合をテーマに、アルヴォリと伝統工芸職人がカメラユーザーの視点に立った商品開発を行う。
カメラ、レンズ、レンズフードなどをモチーフに、伝統技術でカメラの世界観を表現。カメラ愛好家に、職人たちの卓越した技術によって具現化した逸品を届けるプロジェクトだ。
九谷焼レンズ盃(さかずき)
九谷焼では珍しい「黒」の絵付けで、レンズを再現する。繊細ながら迫力のある上絵付けは“阿吽”をテーマに、側面を黒く彩色したレンズがモチーフで、手に取って見るだけでも楽しい。
レンズの筐体を轆轤の成形技術で表現。盃の底は、魚眼レンズを想わせる透けるほどの薄さでつくられ、光を通すと獅子と白虎を描いた黒い絵付けが浮かび上がる趣向だ。
「九谷焼レンズ盃」を創った職人は伝統工芸士の井上雅子さん。掻き落としという技法を得意とし、器の形に沿って自由に配置された迫力ある作品は、多くのファンの心を掴む。素地成型は中川千尋さん。薄つくりの器製作を得意とする職人さんだ。
価格は13,000円。本体外寸は直径約81mm、高さ約39mm。本体容量は最大約100ml、本体重量は約180g。
「レンズフード螺鈿」と「レンズフード漆器」
レンズフードを漆器の技で再現した「筒」「花」「螺鈿・筒」の3種類の漆器。優れた木工技術でレンズフードを造形し、漆塗りの技法でシボ風塗装の質感をリアルに表現。「螺鈿・筒」は、螺鈿(らでん)模様で、レンズの美しい煌めきまでも具現化する。
「レンズフード漆器」「レンズフード螺鈿」の制作に携わったのは、60年の木地師としてのキャリアを持つ伝統工芸士の久保出章二さん。木と対話し、木と調和するという哲学とともに、伝統技術を磨き続けている。
「レンズフード螺鈿」の螺鈿部分の加工は、若き伝統工芸士の武蔵川剛嗣さん。0.1ミリの薄さに磨き上げた貝を手作業で扱い、虹色に光る貝の輝きを引き出しコントロールする職人だ。
「レンズフード螺鈿・筒」の価格は、16,000円。「レンズフード漆器・筒」の価格は、6,000円。ともに本体外寸は直径約87mm、高さ約58mm。本体容量は最大約170ml、本体重量は約40g。「レンズフード漆器・花」の価格は、8,000円。本体外寸は直径約89mm、高さ約39mm。本体重量は約40g。
このほか、商品化が実現しなかった特別コラボレーションとして「肥後象嵌ホットシューカバー」があり、これはオンラインショップで見られる。
カメラ愛好家にとってレンズという付属品は特別な存在。ついつい必要以上に揃えてしまう人も多いのでは。そんな、レンズをかたどった伝統工芸品は、カメラファンの日常を豊かにしてくれるに違いない。
キャノンオンラインショップ
九谷焼レンズ盃:https://store.canon.jp/online/secure/kutani.aspx
レンズフード螺鈿・漆器:https://store.canon.jp/online/secure/shikki.aspx
肥後象嵌ホットシューカバー:https://store.canon.jp/online/secure/zogan.aspx
(高野晃彰)
※価格は全て税抜