プロダクトブランド「knot(ノット)」では、リサイクル土を使用した「ground(グラウンド)」ラインより、土の表情をより魅力的に表現するためにあえて不均等な美しさを全面に出した「crunch(クランチ)」シリーズの花瓶「vase」を発売した。
量産を得意とする美濃焼に独自の工夫を凝らし、一つひとつ違った個性を持つ花瓶に仕上がっている。オトコの部屋に馴染むデザインで、大輪の花や個性が強い植物とも相性がよさそうだ。
リサイクル土の表情をより魅力的に表現する新シリーズ
日本一の生産量を誇る美濃焼で、リサイクルも日本一を目指す
日本で古来より親しまれてきた岐阜県・多治見の美濃焼は、陶器の国内生産量一位の産地として、その文化を支えてきた。
同ブランドは、日本一の生産量を誇る産地であるからこそ、日本一リサイクルできる地域である必要があるのではないかという思いを、明治元年創業の窯元「晋山窯ヤマツ」と共有。リサイクル土のライン「ground」が生まれた。
リサイクル土の表情をより魅力的に表現するために成土メーカーと話し合い、原料である土の配合から改め、あえて不均等な美しさを全面に押し出したのが「crunch」シリーズだ。
リサイクル土の粒子を調整した、不均等で美しい配合
リサイクル土は、すべてをその土で賄うことはできないため、リサイクル土を通常の陶土に混ぜて使用する。その混ぜ込むリサイクル土の粒子を調整し、量産陶器の均等な仕上がりと違う「不均等な仕上がり」を作り出すことに成功した。
リサイクルする前の陶器の釉薬の色やテクスチャーがわかる、ギリギリの荒い粒子を使用している。
すべてフォルムは同様ながら、放つアーティスティックな「作家性」は、通常量産で使われる陶土には醸すことのできない美しさとなった。
量産の鋳込み技術から生まれた、量産にはない表現
筒状のものや口がつぼんでいく形は、量産を得意とする美濃焼では「ガバ鋳込み」という技術で作られるケースが一般的。
通常はガバ鋳込みにより完全に成形をするが、今回の花瓶「vase」はアーティスティックな面を強調するため、あらかじめ大きな鋳込型を作り、型から取り出す職人がひとつひとつ自分の手でカットすることで揺らぎを表現している。その一手間をかけることで直線ではないカット面が生まれ、シンプルで直線的な花瓶に「作家性」を埋め込んだ。
独特の土の質感を表現した「crunch」シリーズ
リサイクルする陶器をあえて粗く粉砕し混ぜることで、独特な新しい表情を生み出した「crunch」シリーズ。機能的でシンプルなフォルムが、よりその土の本質を浮かび上がらせるのが魅力だ。
直径サイズはø50、ø80、ø110。それぞれに高さ3サイズを展開し、価格はサイズごとに異なる。
素材の質感を活かした佇まいは、どんなインテリアでも存在感を放つ逸品。ギフトとしても喜ばれそうだ。
knot オフィシャルサイト:https://knot.website
(hachi)