9月23日(金、祝)、「英国アンティーク博物館BAM鎌倉」が新たにオープン。次世代にアンティークの世界を伝える、本物の英国アンティークに囲まれた空間が、鎌倉の参道に誕生する。
同館の設計は隈研吾氏が担当。同館の館長・土橋正臣氏が収集したコレクションを展示する興味深い施設だ。
“本物”のアンティークが集まる博物館
BAM鎌倉は、「次世代にアンティークの世界を伝え、物や人を引き継ぐ素晴らしさ、大切さを多くの人に感じ取ってもらいたい」というメッセージが込められた博物館だ。
館内では100年以上の歴史を持つ本物のアンティークを展示。各フロアはヴィクトリア時代やシャーロック・ホームズなどテーマごとの空間でコーディネートされ、グランドフロアにはビンテージのロンドンタクシーも登場する。
展示物は全て、同館の館長である土橋正臣氏が収集したものだ。
土橋氏は2012年に「鎌倉アンティークス」を設立。英国アンティーク輸入やイギリス関連イベントのコーディネートを手掛け、本物のブラックキャブを年代別に所有するなど、日本一のロンドンタクシーコレクターとして知られている。
館長の熱意と共に収集された展示物からは、“本物”ならではの風格と味わいが感じられるに違いない。
国立競技場などで知られる隈研吾氏が建物を設計
建築は隈研吾氏が設計を担当。外観デザインは鎌倉彫をモチーフに、ヒノキを前面に使用した。
隈氏は東京大学建築学科大学院を修了。大学では原広司氏、内田祥哉氏に師事し、アフリカのサハラ砂漠を横断。現地で集落の調査を行い、集落の美と力に魅せられた。
その後、コロンビア大学客員研究員を経て、1990年に隈研吾建築都市設計事務所を設立。これまで30か国を超す国々の建築物や2020東京オリンピックの国立競技場の設計をして、国内外で様々な賞を受けている、設計・建築の第一人者だ。
隈氏はその土地の環境、文化に溶け込む建築を目指し、ヒューマンスケールのやさしいデザインの提案と、コンクリートや鉄に代わる新しい素材の探求を行なっている。
日本建築界を代表する重鎮が手がけた博物館が、その展示内容と併せて人々を魅了することは間違いなさそうだ。
英国アンティーク博物館BAM鎌倉
所在地:神奈川県鎌倉市雪ノ下1-11-4-1
営業時間:10時~17時 ※変更になる場合あり
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
公式HP:https://www.bam-kamakura.com
(IKKI)