生産本数180本、価格792万円。最終リリースとなる、誇り高きミルトンの名を冠した“ラスト一樽”のウイスキー

世界最高クラスのウイスキーを対象に、オンラインでコンシェルジュ販売サービスを提供する「百年銘酒 from the cask」(以下、百年銘酒)が、「ミルトン1949(MILTON1949)GORDON & MACPHAIL PRIVATE COLLECTION(ゴードン&マクファイル プライベートコレクション)」の取り扱いをスタートした。

最高の状態となった40年代の蒸留酒を楽しむ最後のチャンスを逃さないでほしい。

当時の正式な蒸留所名でリリースしたウイスキー

2022年に入り、ゴードン&マクファイル(以下、G&M)社は、同社の熟成庫に現存するストラスアイラの最古の樽、1949年に蒸留された最後の一樽をボトリングした。そしてこの商品はストラスアイラとしてではなく、当時の正式な蒸留所名である「ミルトン」としてリリースされた。

G&M社は1895年に創業以降、シングルモルトスコッチウイスキーに注力してきたボトラーだ。同社の代表作「コニサーズチョイス」シリーズは、営業・休業・閉鎖を問わず蒸留所からウイスキーを買い取り瓶詰めし、多くのウイスキーを救ったという。

その後も「蒸留所ラベル」シリーズで、蒸留所から公式な許可を得たラベルを使用するなど、業界への貢献度が高く、ウイスキーファンと蒸留所の双方から信頼を得ている。

ちなみに商品名についている「プライベートコレクション」は、蒸留所の有名無名を問わずボトリングしてきた経営一族・アーカート家によって厳選されたウイスキーであることを示している。

まさに今が最高の状態という判断でのリリース

ストラスアイラは、1786年創業というスペイサイドで最も古い歴史を持つ蒸留所。付近を流れる川にちなんで古くからストラスアイラと呼ばれていたが、正式に蒸留所名がストラスアイラと改名されたのは1951年のことで、今回の原酒が蒸留された当時はミルトン蒸留所として知られていた。

ストラスアイラ蒸留所の景観画

ストラスアイラ蒸留所の景観画

この蒸留所は独特の形状を持つ小型の銅製スチルによって、リッチでフルーティ、そしてフルボディに仕上がるという特徴を持っている。G&M社はこの特徴を最大限に生かすため、今から70年以上も前に熟成用の樽としてファーストフィルのシェリーパンチョンを選択。72年もの間、熟練の技術によってこの樽を管理してきた。

そして数十年にわたって熟成の状態を見極めながら、まさに今が最高の状態であると判断を下したのが「ミルトン1949」だ。

ミルトンとして造られてもストラスアイラとして造られても、この蒸留所の長期熟成のシングルモルトは常に飲み手の期待に応えてきた。蒸留所の歴史に忠実であろうとし、真の出所を正確に反映させるべく、今回「ミルトン」としてわずか180本のみリリースが決定。これまでにボトリングされた中で最も古いミルトンであり、もう二度と世に送られることはない。

同商品は1949年5月19日に蒸留され、2022年1月6日に瓶詰めされたため、熟成年数は72年となる。アルコール度数48.6%、容量700mlで、価格は¥7,920,000(税込)となっている。

何世代にもわたり語り継がれてゆく伝説のような酒が辿ってきた年月が、このボトルに凝縮している。

百年銘酒公式Webサイト:https://thecask.jp

(MK)