東京・神奈川・埼玉の3都県で開催、この夏に見ておきたいアート&企画展3選

酷暑が続くサマーシーズン。今年の夏休みは、関東近郊で芸術や文化に触れてみては。今回は、東京・神奈川・埼玉の3都県で夏いっぱい、開催されている企画展を厳選してご紹介したい。

《小さな楽園》チューク諸島、ジープ島 ©KAGAYA

《小さな楽園》チューク諸島、ジープ島 ©KAGAYA

<埼玉・所沢>日本初の“体験型”ゴッホ展

角川武蔵野ミュージアムでは、現在、巨大映像空間へ没入できる360度体感型デジタル劇場「ファン・ゴッホー僕には世界がこう見えるー」を開催中だ。

Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi KCM Editing: Rino Tagliafierro Production: Culturespaces Digital®

Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

フィンセント・ファン・ゴッホほど日本人に愛されている西洋画家はいない。彼はその作品の素晴らしさに加え、浮世絵と日本への憧れ、南仏でのゴーギャンとの共同生活、悲劇的な最期など、その波乱万丈な人生でも広く知られている。

企画展では、会場の壁と床、360度に投影された映像と音楽で、ゴッホが見た世界を再現しながら、その情熱的な人生を辿る。

ファン・ゴッホー僕には世界がこう見えるー
会期:開催中〜11月27日(日)
開館時間:10:00~18:00(金・土 10:00~21:00) 最終入館:閉館の30分前
休館日:第1・3・5火曜日
会場:角川武蔵野ミュージアム1階 グランドギャラリー
所在地:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
詳細ページ:https://kadcul.com/event/77

<神奈川・横浜>プラネタリウム映像クリエイターの作品展

横浜の「そごう美術館」では、星空写真家兼プラネタリウム映像クリエイターでもあるKAGAYA氏の作品展を8月末まで開催。

《銀河の果ての南極光(サザンライツ)》ニュージーランド、南島 ©KAGAYA

《銀河の果ての南極光(サザンライツ)》ニュージーランド、南島 ©KAGAYA

同展では、彼の代表的な写真作品を「四季の星空」「月のある空」「オーロラ」「天の川を追う星の旅」「一瞬の宇宙」のパートに分けて一挙に展示。

また、美しい星空の映像やフォトスポットなど、来場者が楽しめる仕掛けも豊富に用意している。“宇宙のなかの地球”を美術館内で体感してみては。

KAGAYA 星空の世界展
会期:7月23日(土)~8月31日(水)*会期中無休
開館時間 午前10時~午後8時 事前予約不要 ※入館は閉館の30分前まで。
※8月17日(水)は午後7時閉館。
入館料:一般1,200(1,000)円 
*( )内は、前売および以下を提示の料金。
[クラブ・オン/ミレニアムカード、クラブ・オン/ミレニアム アプリ、セブンカード・プラス、セブンカード]
会場:そごう美術館
所在地:神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階
詳細ページ:https://www.artpr.jp/sogomuseum/kagaya2022

<東京・日本橋>「自然」と「食事」の歴史をひもとく企画展

東京・日本橋では、「自然とともに食事を楽しむ」をテーマにした企画展を8月31日(水)まで開催中だ。

「納涼 京都名所之内 四条河原夕涼」国立国会図書館

「納涼 京都名所之内 四条河原夕涼」国立国会図書館

日本では古来より、季節と自然を楽しむため「野遊び」をしていた。

大きく言えば、「七夕」もその例の一つ。中国では索餅(さくべい)という菓子を七夕の日に食べると、瘧(おこり:熱病)に罹らないという伝承があった。その索餅が索麺(さくめん)となり素麺(そうめん)となって、日本では七夕の日に素麺を食べるようになったと言われている。

このように、季節と食事を共に楽しむ由来を知れるのが同展の面白いところ。さらに、「野遊び」は今では「ピクニック」「キャンプ」と通じ、酒器や食器機能を合わせた昔の弁当箱「提重」が、今の「携帯用炊飯器」へと進化しているというから、その切り口も興味深い。

「自然とともに食事を楽しむ」展
会期:開催中〜8月31日(水)
入場料:無料
会場:OBENTO Gallery
所在地:東京都中央区日本橋茅場町1丁目7番1号 日本橋弥生ビルディング1F
詳細ページ:https://www.plenus.co.jp/gallery/archives/10.html

貴重なアートや文化が、自身に良い刺激を与えてくれるに違いない。

(IKKI)