“日本に4名しかいない”タップスターが注ぐ「ピルスナーウルケル」が飲めるキッチンカー

本場の味を届けてくれるビール専門のキッチンカー。

日本に4名しかいない「ピルスナーウルケル醸造所公認バーテンダー」である小松大輔氏が、キッチンカー「旅するビアトラック」を開業した。

ピルスナースタイルの元祖「ピルスナーウルケル」

「ピルスナー」という名称を聞いたことがあるだろうか? 日本人がイメージするビールが、まさに「ピルスナー」だ。

世界中のビールの約80%を占めるといわれ、日本国内においては、国産ビールの99%が「ピルスナー」スタイルに分類される。

特徴は淡い黄金色でアルコール度数は4.5~5.3%程度と低め、爽やかな風味とキレのあるホップの苦味、そして「のどごしの良さ」があげられる。

そのピルスナースタイルの元祖であり、世界初の黄金色のビールが「ピルスナーウルケル」だ。

「旅するビアトラック」ができた理由

実店舗で飲食店を経営しようと準備をしていた小松氏だが、コロナ禍によって諦めざるを得なくなる。1人でできる方法がないか、と考えた末にキッチンカーと出会う。コロナ禍だからこそ「キッチンカーにしかできないことがあるんじゃないか」と思ったことが決め手だった。

様々なキッチンカー業者の説明会や相談会に行った小松氏は、「大手であればあるほど大量生産っぽい」と感じた。そんななかで出会った橋本商会の「MYキッチンカー」では、斬新なアイデアやアドバイスを多くもらい、値段も聞かずに製作を依頼していたという。

トヨタのタウンエースという1tトラックを使用した車両の製作資金はクラウドファンディングで募ったが、開始20分で目標を達成。車両後方に「ウルケルファミリー」として名前を掲載する権利のリターンも設定、共にビアトラックを作りあげた仲間としてファミリーの名前が入った「旅するビアトラック」が完成した。

「タップスター」小松さんの夢

専用サーバーから「ハランディカ」といわれる本場チェコでの注ぎ方で注ぐピルスナーウルケルは、缶ビールや瓶ビールとは全く異なる味わいになるという。小松氏は初めて「ハランディカ」で注がれたピルスナーウルケルを飲んだ時に、相当な衝撃を受けた。

注ぎ方ひとつで一気に味わいが変化するピルスナーウルケルに魅了され、ピルスナーウルケル醸造所の公認バーテンダーを指す「タップスター」の資格取得を決意。

チェコ・ピルゼンにて専用プログラムを修了し、ピルスナーウルケルの完璧な注ぎ方をマスター、日本に4人しかいない「タップスター」として最高に美味しいピルスナーウルケルを、日本で広めるために活動している。

「旅するビアトラック」は、現在は関西圏を中心に出店中。「ハランディカ」で注ぐピルスナーウルケルと、日本に正式輸入しているアサヒの「スーパードライ」、日替わりで提供するゲストビールの三種のビールを販売している。

小松氏は「旅するビアトラック」の最大の魅力を、提供するメニューをビールだけに絞ることで同じ会場の他のキッチンカーと「お客様を取り合うことが一切ない」ことだと語る。

メニューはビールだけ、だからこそ今後は他のキッチンカーとコラボレーション企画を実施したり、ビアフェスのようなビールに特化したイベントも開催してみたいと考えているそうだ。

ピルスナーウルケルのロゴが大きく入った特徴的な「旅するビアトラック」に出会ったら、タップスターが注ぐピルスナーウルケルの真価を味わってみたいものだ。

MYキッチンカー:https://my-kitchencar.com/
旅するビアトラック:https://tapster238.com/

(冨田格)