“映えない”写真がクセになる!芥川賞ノミネート作家、戌井昭人による抱腹絶倒の写真超短篇『沓が行く。』

日常に潜む何気ないシーンの中の“面白さ”に気づける超短編エッセイ集が登場。

劇団鉄割アルバトロスケット主宰、芥川賞5回ノミネートの奇才・戌井昭人氏。戌井氏の“映えない”写真とシュールな文章がなぜか沁みる写真超短篇、『沓が行く。』(くつがいく)が5月31日(火)に左右社より刊行される。

超短篇オン・ザ・ロード!

芥川賞5回ノミネートに加え、14年『すっぽん心中』で第40回川端康成文学賞受賞、16年『のろい男 俳優・亀岡拓次』で第38回野間文芸新人賞受賞など、そうそうたる経歴を持つ気鋭の作家、戌井昭人氏。

『のろい男 俳優・亀岡拓次』の前作『俳優・亀岡拓次』は安田顕氏主演で映画化もされているため、その作品に触れた機会がある人は多いかもしれない。

今回、奇才・戌井氏が行く先々で撮影した写真から文学を生み出す。

青空に浮かぶヘルスの看板、住宅街に鎮座するモーターボート、海辺で出会ったビニール袋をかぶった謎の人、etc.

“映えない”写真に合わせて、その時、戌井氏が閃いたことや、“映えない”写真の中の登場人(?)物の想いをエッセイとして書き連ねる。抱腹絶倒のショートショート紀行の登場だ。

戌井昭人氏の独特の感性が光る今回の写真ショートショート。自身の超短編エッセイの書籍化について、戌井氏は「はじめに」のなかで次のように語っている。

『屁を嗅ぐように写真を撮り、屁をひるように文章を綴ってきて、このたび本にさせていただくことと相成りました。
まことにありがとうございます。「ふざけんな、だったら屁じゃねえか!」とお怒りになる方がいるかもしれませんが、本なので臭いません。』

196作の写真ショートショートに加え、書き下ろしエッセイ「とんとことん(贋作・トカトントン)」「UFOと桃太郎」ほか全13作、迷路イラストなど、超充実の内容でお届けする令和の奇書。カラーページも含んだ全256ページからなる贅沢な仕様の一冊だ。

写真ショートショートを読むことで、自分自身でも、日常のふとしたシーンに“面白さ”を見出せるようになるかもしれない。

沓が行く。
文・写真:戌井昭人
判型・ページ数:四六判並製・256ページ
定価:2090円(税込)
左右社書籍紹介ページ:http://sayusha.com/catalog/pkutsugaiku
Amazon予約ページ:https://amzn.to/3NAaOBk

(IKKI)