半世紀の時を閉じ込めた幻の大吟醸『夢殿』が、ついに一般向けに解禁!

これまで市場に出回ることはなく、その存在が知られることすら稀だった幻の大吟醸『夢殿(ゆめどの)』が、五十年の節目を期に、一般向けの販売を開始した。

半世紀前の蔵人たちの情熱と歳月を重ねて品格を増した味わいを、ついに堪能できる日が来たのだ。

美酒造りに全身全霊を捧げた証し

宮坂醸造の「真澄」の中にあって、品評会用に醸される特別な日本酒だった『夢殿』は、生産量の少なさゆえに単独では販売されず、普通酒へブレンドされていた。

その一方、ブレンドするには惜しい品質であったため、蔵人たちは自らが美酒造りに全身全霊を捧げた証しを後世に残そうと、1971年から出品酒を一升壜へ詰めて酒蔵の冷蔵庫へ取り置いていたのだ。

こうして蓄えられた『夢殿』の中で、熟成が最も長い酒が五十年の節目を迎えたことから、今回の発売に踏み切ったという。

今回販売されたのは、『夢殿 1971』と『夢殿 MV(マルチヴィンテージ)』という2種の長期熟成酒だ。その特徴をふたりのソムリエ・ワインテイスター、大越基裕さんと石田陽介さんのコメントともにお届けしよう。

1971年製の夢殿『夢殿 1971』

3℃の冷蔵貯蔵庫にて長期熟成された『夢殿 1971』は、もっとも長くもっともピュアに熟された珠玉の大吟醸。

その味わいは、「リッチで深みがあり、焦点の定まった、とても滑らかなテクスチャーが印象的」(大越さん)、「非常になめらかで緻密、口中からはかなく消えていく様は上品で官能的」(石田さん)などと表現される。

相性の良い料理は、味噌田楽、生麩のバターソテー、すき焼き、ポークスペアリブなど、風味に深みや甘味、コクのあるものが挙げられている。

また、石田さんによると、室温より少し低めの温度(10℃から18℃)で、抜栓後1時間以上経ってから楽しむのがベストだという。

熟成が四十年を超えた夢殿だけをブレンドした『夢殿 MV』

熟成が四十年を超えた『夢殿』だけをブレンドし、より複雑かつ芳醇な風味を漂わせる逸品。

ソムリエ曰く、「タッチは滑らかかつまろやかで、水の柔らかさと上質さが表現されている(石田さん)」、「熟成由来の複雑性とわずかな心地よい苦味とのバランスがとても良く、ドライでナッティな余韻を楽しませてくれる(大越さん)」という味わいだ。

いずれも日常的に楽しむには惜しすぎる幻の大吟醸は、パートナーとの記念日や特別な日に、満を持して栓を開けてみたい。

夢殿 1971
アルコール度数:15度台
内容量:720ml
価格:550,000円(税込)
※限定60本

夢殿 MV
アルコール度数:16度台
内容量:720ml
価格:330,000円(税込)
※限定100本

古酒特設サイト:https://masumi.co.jp/vintage/

(zlatan)