絵を描くなんて、いつ以来だろう。忙しい日常を送る大人が絵を描く喜びをあらためて知る120分のアートワークショップが、根津・上野エリアの「artwine.tokyo」で体験できる。
大人が「アーティストにもどる場所」
「artwine.tokyo」は、忙しい毎日を過ごす人々にとっての「アーティストにもどる場所」を創るべく、2022年2月に根津/上野エリアに初の店舗を立ち上げた。
東京藝術大学を始めとする美大出身の講師陣が、名画の完成までをガイドする。参加者のほとんどが絵を描くのは小中学校の美術以来の初心者だが、誰もが120分で驚くほどのクオリティの絵を完成させることができる。
絵具や筆、キャンバス等の画材から、エプロンや持ち帰り用バッグ等も全て揃っており、参加者はサイトで予約して当日来店するだけ。
「artwine.tokyo」は、絵を描くだけではなく、その名の通り絵画に合わせた本格的なアルコールワインとのペアリングを楽しめる、大人のためのワークショップだ。
コロナ禍のためノンアルコールワインを提供していたが、5月20日予約分よりアルコールワインを解禁、絵画とワインの本格的なペアリングをスタートする。
名画からインスパイアされたワイン選び
日本ソムリエ協会所属の「artwine.tokyo」専任 J.S.A.ワインエキスパートが、画家の人生やキャラクター、絵画に込められた思いや絵画表現を汲み取り、その特徴に最も合うと考えるワインを、心理学の専門家や経験豊富なソムリエ達と研究・議論しながら丁寧に選定する。
例えばグスタフ・クリムトの「接吻」においては、優しく抱きしめられる女性の表情に映る多幸感や、チャーミングで華やかな色どりを交えたドレスに注目。
この鮮やかな視覚表現を、赤ベリー系のアロマを中心とした爽やで優しい香りと味わいに重ね、マコン プイィ・フュイッセの上質な造り手ピエール・ヴェシゴーが、ボージョレ地区北端サン・タムールで造る「ガメイ」をペアリングさせている。
ゴッホ晩年の作品である「糸杉」は、太陽と月、生と死を連想させるキリスト的モチーフの元、うねるような筆致で上へ上へと力強く伸びていくように描かれた「炎のような糸杉」に着目。
こちらには、深みのあるルビー色の外観、炎のようなスパイシーなアロマ、飲み込んだ時の力強いアタックで惑わされるようなシラーのニュアンスを求め、ワイン・アドヴォケイト誌にて100点満点を過去20回以上も獲得している E.ギガルの「クローズ・エルミタージュ」を合わせた。
上野美術館や東京藝術大学を始めとする、東京で最も芸術に愛される街、根津/上野。このエリアの、繁華街を離れた静かな場所に「artwine.tokyo」はある。
多忙な日常を少し離れて、ワインと絵画の魔法に酔う120分間のワークショップは、リラックスや安らぎを得ることに加え、新たな気づきや発想の転換があったり、生き方を見つめ直すきっかけさえ見つかるかもしれない。
artwine.tokyo
所在地:東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ205号室
公式サイト:https://artwine.tokyo/
(冨田格)