日本発バーバーショップ「ミスターブラザーズ・カットクラブ」がロサンゼルスに初出店

アメリカにインスパイアされて作ったバーバー文化を逆輸出。3月25日、日本発バーバーショップ「MR.BROTHERS CUT CLUB(ミスターブラザーズ・カットクラブ)」が、LA(ロサンゼルス)のダウンタウンにアメリカ1号店をオープンした。

多様な文化が交差するコミュニティとして

「10年以上前に見た本場カリフォルニアのバーバーのスタイル、全身にバーバーのモチーフのトラディショナルタトゥー、バリカンを使ったヘアカット、レザーでのクリーナップに衝撃を受けて、2015年、昔から大好きだったアメリカンカルチャーを取り入れたMR.BROTHERS CUT CLUBを原宿に立ち上げました。1号店を立ち上げた当初は、全身タトゥーが入ったバーバーなんて周りから無理だと言われ続けました。今では国内5店舗になりカルチャーとして根付いてきました」

と語るのは「MR.BROTHERS CUT CLUB」代表の西森友弥氏。

創業以来、タトゥースタイルとフェードといったアウトローなスタイルで、バーバーショップでの体験やイメージを塗り替えるような、独自のスタイルを確立し、多くの著名人からも支持されてきた。

ただのバーバーショップではなく、様々なバックグラウンドやカルチャー、ライフスタイルが交差し、共にヘアカットを体験することで、言葉を交わし、他の人と関わる機会が持てるコミュニティ作りを目指してきた。

店舗での体験や店に対する思いに重きを置き、アート作品、ヴィンテージメモラビリア、音楽に囲まれたトレードマークとなるような刺激的なスペースづくりにも力を入れてきた。

日本の伝統とアメリカ文化の融合

ロサンゼルス・ダウンタウンの中心にある1923年に建てられたビルに位置するLA店は、ミッドセンチュリーのバーバーチェア、オールドスクールなメモラビリアや大正ロマンスタイルのディテール、日本の木彫りの欄間などを使用し、日本の伝統とアメリカのモダンなデザイン要素を盛り混んでいる。

店内の壁2面には日本人とアメリカ人アーティストによる作品や写真を展示しており、今後はギャラリーイベントも開催していく予定だ。

多くのゲストで賑わったオープニングイベントには、スケーター、サーファー、メディア、バイカー等、様々な分野の著名人やローカルの著名人が500名程来場し、散髪を楽しむ姿がみられた。

LA店のオープンにあたって、代表の西森友弥氏はこう語っている。

「パンデミックの中でも私達は、リモートカットやメンズカットの教科書の出版、大阪2号店の出店と、挑戦を続けてきました。そしてこのコロナ禍の中で、長いこと夢であった本場アメリカ、ロサンゼルスへの出店も動き出し、それがとうとう形になります。古くから紳士達の情報交換の場として知られるバーバーショップ、そのコンセプトを受け継ぎ、ロサンゼルス店では日本のアートを展示したり、日本のきめ細やかな技術とサービスを紹介しながら盛り上げていきたいと思っています」

日本から逆輸出したバーバー文化が、米国でどのように花開いていくのか、注目していきたい。

公式サイト:https://www.mr-brothers-cutclub-us.com/

(冨田格)