良質の温泉に浸かることで、読書を楽しみつつ心身ともにリラックスできる旅をしたい。
熱海で最も老舗といわれる温泉宿「古屋旅館」は、離れ棟・旧お食事処をリニューアル、読書やワーケーションに利用できる「Second Lobby 書ヲ読ム旅人」をオープンした。
あるべきサービスと求められる設備を整える
創業1806年の熱海で最も老舗とされる温泉宿「古屋旅館」。コロナ禍を経験したことにより、温泉旅館にはこれまでに無かった、あるべきサービスや設備が求められていると考えた。
大浴場よりもプライベート利用できる風呂へのニーズが高まっている今日。古屋旅館では離れ棟客室に室内露天風呂を導入するリニューアルを進め、2021年7月に全天候型「室内露天風呂」付き客室を4室オープン。リニューアル後の新客室の稼働率は、ほぼ満室の90%以上で推移している。
離れ棟リニューアルの第2弾として、読書やリラックスタイム、ワーケーションなどに利用できる「Second Lobby 書ヲ読ム旅人」を、4月3日(日)にオープンした。
名称は歴史家・徳富蘇峰の論文にちなむ
明治時代を代表するジャーナリストであり歴史家の徳富蘇峰氏は生前、「古屋旅館」に年間100泊以上滞在していた。徳富氏の論文「書を読む遊民」は現代のワーケーションの概念など知的な活動を想起させる内容であり、それにちなんで「書ヲ読ム旅人」という名称を決めたという。
また「Second Lobby」とも呼ぶことで、宿泊客にとって「第二のロビースペース」であると位置付けた。
本棚には熱海に関する本や雑誌、時流の本を用意。北欧と和が融合した「Japandi」な空間、バング&オルフセン製スピーカーから流れるBGM、「@アロマ」監修の熱海産ダイダイを使ったオリジナルブレンドアロマの香りで癒されながら、読書や歓談を楽しめる。
高速Wi-Fiを完備のうえ防音一人用個室も3室ありテレワークにも対応、10人用の防音会議室もあるので個人のワーケーションだけじゃなく、研修などにも利用できそうだ。
新しい旅館滞在の提案
「Second Lobby 書ヲ読ム旅人」のオープンにあたって「古屋旅館」の代表はこのように語っている。
「客室、お風呂、ロビー以外の第三の滞在スペースを作りたいという発想から、『Second Lobby 書ヲ読ム旅人』は生まれました。いろんな意味で“老舗旅館に似つかわしくない”このスペースは、まさに新しい旅館滞在のご提案となります。
熱海の地で200年以上商売を営み、今後もずっと存在する会社だからこそ、歴史と伝統を大切にしながらも新しい時代に合わせ、また熱海に来たいと思える存在であり続けます」
老舗というブランドに甘えず、新しい旅の形を提案していく「古屋旅館」。訪れる客層が、ますます広がっていきそうだ。
古屋旅館
「Second Lobby 書ヲ読ム旅人」
営業時間:午前7時〜午前11時/午後3時〜午後9時30分
利用料金:無料(宿泊者のみ)
所在地:静岡県熱海市東海岸町5-24
公式サイト:https://atami-furuya.co.jp
(冨田格)