まるでテレビゲームのドット絵!デジタル陶芸家・増田敏也氏の新作を新宿高島屋で展観

まるで、テレビゲームのドット絵を立体化したようなユニークな作品だ。

ポップな作風の陶芸作品が国内外で注目されている増田敏也氏の個展を、新宿高島屋・10階美術画廊にて開催する。

Low pixel CG「質感ノイズ 浄瓶」

国宝や重要文化財を増田氏が独自に解釈した新作

本展では、国宝や重要文化財等の作品を、増田氏が独自に解釈した新作約15点を展観する。

増田氏の作品は、デジタル的でありながらも、陶芸ならではの温かみや、懐かしさが感じられ、「デジタル」という実在感のない概念を、むしろ実在感、あるいは手触り感そのものとも言える陶芸で表現することで、実存とは何か?リアルとは何か?を訴えかける。

Low pixel CG「質感ノイズ 花生1」

低解像度な初期のコンピューターグラフィックの特徴的でカクカクとしたビジュアルの様な作品から、観者はモチーフをそれと認識する際に自然と記憶や知識・経験によって不足部の細部を脳内に再現し、全体象をつくりあげる。

その行為により我々は固定観念と実在との差異をつきつけられ、実際に見ること、触れること、感じることの重要性を改めて再認識させられるのだ。

今展では、立体造形としての陶芸という実に原初的な手わざを用いることで、陶芸の持つステレオタイプからの脱却を試みることに成功している増田氏の作品の中でも「POP ICON」シリーズと呼ばれる、過去の優れた作品の本歌取りともいえる作品の発表となる。

ポップな作風で注目のデジタル陶芸家・増田敏也

増田敏也氏は1977年大阪府生まれ。1999年大阪芸術大学芸術学部工芸学科金属工芸コースを卒業。テレビゲームのドット絵が立体化されたような独特の作品が大きく注目される。国内外で作品が所蔵されている。

用途を失い、鑑賞されることのみが自らのアイデンティティーとなった、国宝や重文などを増田流に解釈した作品に注目だ。

「増田敏也展 -質感ノイズ ー」
会期:3月30日(水)から4月11日(月)
観覧時間:10時30分から19時30分まで(最終日は16時閉場)
場所:新宿高島屋 10階美術画廊
所在地:東京都渋谷区千駄ケ谷5丁目24
入場料:無料
HP:https://www.takashimaya.co.jp/

(suzuki)